センバツ高校野球 山梨学院、旋風よ再び(その1) 3年連続7回目の春便り /山梨
第96回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)は26日、出場校を決める選考委員会が大阪市北区の毎日新聞大阪本社で開かれ、昨春のセンバツを制した山梨学院(甲府市、吉田正校長)の3年連続7回目の出場が決まった。県勢のセンバツ選出は6年連続。組み合わせ抽選会は3月8日にあり、大会は同18日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。【佐藤薫、早川健人】 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち ユニホーム姿の選手らは同校の芙蓉ホールで、出場校を発表する大会公式サイトのライブ配信を見守った。関東地区の2番目に「山梨学院」の校名が呼ばれると拍手が起き、選手たちは緊張の表情を緩めた。一緒に見守っていた吉田校長が「また優勝旗を持ち帰って来てほしい」と選手たちを激励した。その後の記者会見で、吉田洸二監督は「今年は、頑張ってきた選手らに甲子園に連れて行ってもらえた」と話した。 昨秋の関東大会で背番号「10」でマウンドに立ち、決勝進出の原動力となった桜田隆誠(2年)は「関東大会の時のような投球をしたい」と意気込んだ。主軸打者の梅村団(1年)は「配信で校名が出た時、憧れの甲子園でプレーできる実感が湧いた。期待された時に一本打てる打撃をしたい」と気を引き締めた。 昨春のセンバツではアルプス席で応援団長をしていた主将の中原義虎(2年)は、昨夏の県大会準決勝で敗れた3年生の思いを背負って練習してきたといい、「いい顔をして優勝旗を返しに行きたい」と力を込めた。 関東大会で1番を打った外野手の黒沢后琉(こうりゅう)(2年)は「自分は足が武器。甲子園で盗塁を決めたい」と目を輝かせた。 9番打者ながら、昨秋の公式戦9試合でチーム2位タイの7打点を記録した針尾泰地三塁手(2年)は「自信になった。センバツでも、その感覚で臨みたい」と胸を弾ませた。 昨秋の県大会から記録員としてベンチ入りしているマネジャーの中谷優花さん(2年)は「配信で学校の名前が出た時、きつい練習を泣きながらこなしている部員の姿が頭に浮かび、うれしかった」と喜んだ。 ◇特別号外を配布 「まず初戦突破」 山梨学院高では、同高のセンバツ出場決定を報じる毎日新聞の特別号外が配られた。生徒会長の山本紅葉(くれは)さん(17)=2年=は「春切符」の見出しが躍る紙面を前に、「野球部員たちは学校でも仲がいいのでチームワークはいいと思う。前回優勝したというプレッシャーに負けないで、まず初戦を突破して先に進んでもらえれば」と話した。【宮田哲】