原子力規制委が定例会見 テロ対策期限の延長認めず(全文2)不適合は看過できない
今後の処理計画はどうなっているのか
KBS:韓国のKBSと申します。委員長はもちろん、こっちにいらっしゃる皆さん、十分ご存じの内容だと思うんですが、海外メディアということもあって、概要的なご質問を先にさせていただきたいと思います。まず福島原発のメルトダウンの状態、で、放射性物質や汚染水の規模。で、廃炉、もしくは今後の処理計画等はどのようになっているものなんでしょうか。お願いします。 更田:まず環境に今、与えている影響ですけれども、例えば地下水であるとか、炉心の近くのところを流れている水に関して言うと、サブドレンっていう井戸での水のくみ上げ。それから、これは効果は限定的かもしれないけど、いわゆる遮水壁。さらに言えば海側の遮水壁という鋼板を打ち込んでいる。これでコントロールはできている。それから私たち、東京電力も含めて、非常に詳細なモニタリングをやっています。そういった意味で現在東京電力の福島第一原子力発電所が環境に有意な影響を与えているということはありません。 それからリスクを考えても、例えば仮に福島第一原子力発電所の近くに人がお住まいであっても、再び避難をお願いしなきゃならないようなリスクは存在しないと考えています。ですから福島第一原子力発電所は、現在その環境や周辺の人に与える影響という点では、私は安定した状態にあるといえると考えています。 一方で、廃炉作業はまだまだこれから幾つもの困難が待っています。特に原子力規制委員会としてはそこで働く人たち、従事する人たちの安全に関しては、これまで以上に注意を払ってこなければならない。これから格納容器や圧力容器の中に残されている核燃料物質、放射性物質にだんだん手を付けることになりますけども、いまだに非常に高い放射線量がありますので、従事者安全というのは非常に大きなポイントだと思っています。繰り返しますけども、サイトの外に影響を及ぼすような可能性というのは極めて小さくなっていると考えています。