昨季のリベンジか?今季初勝利か?前半戦のキーゲームはフロンタウン! 川崎フロンターレU-18×市立船橋高校マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグEAST第6節】
託された14番という背番号は川崎にとって特別な番号。実は新シーズンの背番号をスタッフで決める際に、中村憲剛FROもそのミーティングに参加していたと聞いて、「凄く嬉しかったです!」とのこと。「フロンターレの“顔”の番号なので、『ユースの14番も上手いね』と言われるように活躍したいですし、『フロンターレのユースの14番は八田秀斗だ』と覚えてもらえるような選手になりたいと思います」と言い切る新米ボランチから目が離せない。
昨シーズンから川崎U-18の中盤を仕切ってきたのが、今季は10番を付ける矢越幹都。とにかく基本技術が高く、ボールを引き出しては長短のパスを使い分け、適切なタイミングで、適切な場所へ配球していくさまは、まさに精密機械のそれ。プレミア屈指のプレーメイカーであることに疑いの余地はない。
「ボランチの自分や八田がボールを受けないとフロンターレのサッカーは始まらないので、いっぱいボールに関わることを意識しています」と口にした矢越が掲げる今シーズンの個人的な目標は5ゴール5アシスト。「10番の責任はありますけど、プレッシャーを感じすぎると良いプレーができないと思うので、適度に感じつつやっていきたいです」と話す10番のゲームメイクは要注目だ。
ちなみに八田と矢越は小学生時代からのチームメイト。2018年に行われた『U-12 ジュニアサッカーワールドチャレンジ』という大会で、2人はFCパーシモンの一員としてFCバルセロナと対戦しており、八田はその試合で2ゴールを記録している。「小学生の頃は自分がフォワードで、幹都からのパスをもらってゴールという形が多かったので、ボランチを組むとは全然考えていなかったですし、感慨深いですね」(八田)。盟友同士が並ぶ川崎U-18のドイスボランチが、プレミアの舞台でも輝きを放っている。
何とか今シーズンの初白星を引き寄せたい市立船橋のキーマンには、ボランチに位置する峯野倖を推したい。2年生だった昨夏のインターハイで大会優秀選手に選出されながら、以降はケガによる長期離脱を強いられたため、青森山田と対峙した開幕戦は実に8か月ぶりの公式戦。「世間も自分のことを忘れているのかなと思っていたので、『自分もいるぞ』というのを1試合通して見せ付けたかったですね」と振り返った90分間をアグレッシブに戦い抜き、印象的なパフォーマンスを披露した。