日曜日に強い阪神のなぜ?
阪神が14日、横浜スタジアムで行われた横浜DeNA戦を4-2で制して連勝。貯金を2014年8月21日以来となる「10」に乗せた。それでも、試合後の金本監督は「今は貯金より勝ち方を確立していくのが目標」と、ぶれない指針を再確認した。 荒れながらも先発の藤浪晋太郎が7回2失点のハイクオリティスタートでゲームを作ると、2-2で迎えた9回に、横浜DeNAの守護神、パットンからスイッチ転向した大和が、その左打席で初球をレフト前へ弾き突破口を開く。糸井嘉男が四球でつなぎ、ベテランの福留孝介がライト前へ決勝タイムリーで勝負を決めた。 これで日曜日のゲームは、6連勝。開幕カードの広島戦で負けて以来、負けていない。日曜の勝率は、実に.857である。金曜日も6勝1敗と同じ勝率をキープしている。こちらは5連勝中だ。つまり10個の貯金は、金曜と日曜で作っているわけなのだ。 金本監督は、「日曜に6連勝?(そうだとしても)気を抜かないこと。日曜に勝って月曜をいい休みにして欲しい」と、“負けない日曜”にも気を引き締めていたが、なぜ日曜に負けないのだろうか? この日のゲームも、9回まで3-3の接戦だったが、6連勝中、1点差ゲームが4試合で逆転勝利も4試合。先手を取って圧勝したのは、7日の広島戦の6-0だけだった。別表のデータを見てもらえればわかるが、日曜のチーム打率は.206と、各曜日の中で最も悪く、逆にチーム防御率は1.89と最もいい。 雨天中止によるスライドでこの日は藤浪が先発したが、ここまで日曜は、7試合中5試合にベテランの能見篤史が先発してきた。だが、先発に勝ちがついたのは、4月23日の巨人戦の横山と、7日の能見だけで、残り4試合はすべてセットアッパーに白星がついている。つまり先発、中継ぎ陣が、最少失点に踏ん張りながら打線がゲームの終盤で集中力を発揮して逆転、あるいは勝ち越しているのである。 しかも、今季は守備陣にミスが目立つ阪神だが、日曜日の失策数は「3」と少ない。「13」もある土曜日は1勝4敗と負け越している。 また日曜日は相手チームの先発投手との恵まれたマッチアップも影響している。巨人が大竹、内海、広島の2試合はいずれも九里、中日がジョーダン、横浜DeNAが今永で、今永を除けばいずれもそのチームでの4番手、5番手の裏ローテである。序盤に大量リードを奪った試合は1試合もないが、2試合は先手を取りながらゲームをマネジメントできている。