15年に渡るレーブ政権が最終章へ――。批判にさらされる名将は有終の美を飾れるか【現地発】
首相にも例えられるほど重要度の高いポジション
今夏のEUROを最後に代表監督を退くレーブ。近年は、かつてのような指導力を発揮できていないが、国民に大きな喜びを与え続けてきた事実は色褪せない。(C) Getty Images
15年に渡ってドイツ代表を指揮し、数々の成功を収めてきたレーブが、今夏のEUROを最後に退任することが決定した。失意を味わった2018年W杯以降、批判にさらされる機会が増えている名将は、有終の美を飾れるか。(文:ルドガー・シュルツェ/訳:安藤正純 2021年4月1日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック ドイツ』を転載) ―――◆―――◆――― 代表監督という役職は、長期政権を築くのが極めて難しい。短命に終わるのがいわば相場。国際大会の予選や本大会で結果を残せなければ、容赦なくクビを切られてしまうからだ。 ただ、ドイツに限れば話は別だ。尊敬の念を込めて“サッカー教師”と呼ばれる指揮官たちは、その多くが長くチームを率いて国民の期待に応えてきた。どんな嵐に見舞われても、巧みな操舵術で危機を乗り越える大型船の船長のような頼もしい存在として認識されてい
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