アメリカの「パリ五輪テレビ観戦」事情。日本代表を応援したいけれどできない理由
パリ五輪の日本代表メダルラッシュで、寝不足気味の方も多いことでしょう。では、海外ではどうなっているのでしょうか? アメリカ・シアトルに住んで20年、子育てに奮闘するライターのNorikoさんに、「アメリカの五輪テレビ観戦事情」について教えてもらいました。
アメリカ人は五輪観戦に興味があるの?
7月のパリ五輪が開幕した週末。たまたまわが家は郊外へキャンプに出かけていました。 「そういえば、パリ五輪だ。どこかの店で見られないかな?」と、頭の片隅で気になりつつも、行く店行く店、せっかくテレビが設置されているにもかかわらず、どのテレビにもパリ五輪は映っていません。 「あれ、もうとっくに始まっているから、パリ五輪の中継がやってないわけないよね?」と内心モヤモヤ。レストランで客が見ていたのは、野球またはアメフトの中継でした。同じスポーツですが、五輪よりもこちらが優先されるのでしょうか。 通っているジムでも、テレビに映るのは野球か大統領選関連のニュース。ここシアトルは民主党一色の土地柄のため、オバマ元大統領の人気は別格として、大統領選と言っても格段盛り上がることはないのですが、やはり突然のバイデン大統領の不出馬とハリス副大統領への鞍替えのニュースは気になるようです。 「あ、このテレビはパリ五輪?」と思いきや、Xゲーム関連の映像でした(紛らわしい…)。 キャンプ場に、リビングに置くような大型テレビを持ち込み、テントの隣でなにかを見ているアメリカ人の姿を見かけました。 「そんなアイデアが!」と目からウロコで、てっきりパリ五輪を視聴しているのかと考えていましたが、もしかしたらアメフトを見ていただけだったのかもしれません。
わが家のパリ五輪観戦方法
アメリカで「テレビ」と言えば、昔はケーブルテレビ、今はストリーミング視聴が主流です。そのチャンネル数は膨大で、日本ほど、地上波でみんなが同じ時間に同じ番組を見ている、という状況にはありません。 スポーツ好きなアメリカ人は、もともと有料のスポーツ専門チャンネルに登録して、野球やアメフト、バスケ、アイスホッケーなど連日視聴しているわけですが、わが家はとくに推しのチームもなく、アメリカでは少数派かも? 節約のため、数年前にケーブルテレビを解約し、ストリーミング視聴オンリーにきり替えましたが、スポーツ鑑賞は基本のサブスクでは間に合いません。 そこで仕方なく、五輪やW杯のたびに有料チャンネルを追加登録することに。今回のパリ五輪では、初めてNBCユニバーサル傘下のpeacockというサービスを利用しました。 広告つきのほうがおトクなのですが、早送りするたびに広告が長々と表示されるので、広告なしで見られるプランに変更。ライブでも録画でも、NBCで放映するいろんな種目をテレビでサクサク見られます。