50代が憧れる「ロンドンのおしゃれな家」素敵なインテリア
ロンドンで訪ねたのは、「デザイナーズギルド」で知られるトリシア・ギルド宅。フロアごとに色調が異なるが、落ち着きのある心地よさを追求した家になっている。 【写真】センスのいい家「おしゃれなインテリア」集
目にも心地よい色彩を大胆にちりばめた家
5フロア、約400㎡にわたる家ではフロアごとに色調が異なるが、“風景を成す色だから”と基本色に選んだのは、グリーンとブルー。落ち着きがあり、かつ刺激的なことが、トリシアの家づくりの信条だ。 グリーンとブルーを基調とした、グラウンドフロア(日本の1階)の広大なリビングルーム。特にグリーンは窓から見える木々とも相まって、モスグリーンからアップルグリーンまで幅広い色調に。家具は北欧のミッドセンチュリーのアンティークを、「デザイナーズギルド」のファブリックで張り替えたもの。棚にはセラミックと吹きガラスのコレクションが並ぶ。
出発点は、色とテキスタイル。そして欠かせないのは、花
トリシア・ギルドと建築家の夫が暮らすのは、ロンドン西部に位置する5フロア、400㎡にわたる家だ。2つの道の交差点という立地条件に惹かれ、採光の可能性を探ってヴィクトリア様式のアパートを拡張した家が完成したのは、8年前。少しだけインダストリアルなタッチを取り入れつつ、コンテンポラリーな家を、という構想が、現実化した。 「私にとって心地よい家の条件とは、調和がとれていて、かつ刺激的なこと。出発点は色とテキスタイルでした。ブルーとグリーンを選んだのは、風景を成すなじみやすい色だから。鮮やかながら落ち着ける色合いです」。トリシアは、こう語りだした。彼女のインテリアの要素の大半は、「デザイナーズギルド」から。ブランドは壁紙のコレクションでも知られるが、この家ではあえて壁は無地で数色に塗り分け、たくさんのオブジェや額に収めたアートを生かす土台を作った。塗料は、180色もの自身のペイントコレクションからの選りすぐり。カーテンはリネン、ソファはベルベット、と異なる素材では同じ色でも表情が変わってくる。 そしてとても大事にしているのは、ジュリエット・グレイブズによる季節の花。国内の花畑で自ら栽培に携わり、カットフラワーのスタイリングも手がける彼女の花は、「デザイナーズギルド」の旗艦店でも販売している。