「死者や遺族の無念を晴らせるのは私たち」 死因不明遺体の事件性を判断する「検視」の現場に初の女性警察官 福岡県警
RKB毎日放送
福岡県内では、去年、死亡原因がわからない遺体が約6500体見つかりました。これらの遺体が、殺害されたものか病死なのかなどの判断をするのが警察の「検視官」です。 【写真で見る】検視の現場に初の女性警察官 福岡県警 これまで男性のみの職場だった福岡県警の検視官室に今年、初めて3人の女性警察官が配属されました。重要な判断をする「検視官」の補助をする「検視係」として日々、様々な状態で見つかる遺体と向き合っています。 午前7時の福岡県警本部。 捜査第一課の検視官室に出勤してきたのは、延ちさと巡査部長(29)です。 延さんが所属する捜査第一課は、殺人や強盗、放火、性犯罪など「強行犯」の捜査を担当します。 捜査第一課検視係・延ちさと巡査部長「はい、検視延です」「管理官、(西)入りました/70代男性です」「わかりました/1班派遣しますのでまた詳細が分かれば続報をいただきたいと思います」 延さんは今年3月、牛嶋恵理巡査部長(32)、大淵紘子巡査部長(32)と共に、福岡県警の女性警察官では初めて遺体の死亡原因などを調べる「検視官」を補助する「検視係」に任命されました。 捜査第一課検視係・延ちさと巡査部長「現場に行って御遺体の確認や死者の生前の状況を捜査します」 捜査第一課検視係・牛嶋恵理巡査部長「なるべく早くお体をご家族の方に返すことができるようにする」 検視係は、病院などで医師が死亡を確認した場合を除くほぼ全ての遺体と向き合い、事件性の有無などを判断しています。 捜査第一課検視係・延ちさと巡査部長「管理官、準備できました」 捜査第一課検視官・安藤真一郎警視「では行きましょうか」 「検視官」は、事件や事故の現場はもちろん、人が亡くなっているのが見つかった住宅、警察署の霊安室などで「検視」を行います。 死亡してからの経過時間や見つかった場所などにより遺体の状況は様々です。 去年1年間に福岡県内で見つかった死亡原因が分からない遺体はおよそ6500体。 福岡県警本部の検視官室に勤務する35人でその9割近くを検視していて、1日に平均で17体の遺体と向き合っています。