（写真：ダ・ヴィンチWeb）

『松本ぷりっつの夫婦漫才旅 ときどき3姉妹　ゆるっと開運編』（松本ぷりっつ/KADOKAWA）は、著者が夫（＆ときどき3姉妹）と共に関東・近畿・中部地方を中心にパワースポットを巡り、笑いと開運、そして美味しいものを届けるコミックエッセイである。 【漫画】本編を読む

　松本ぷりっつ夫妻がさまざまな場所を散歩し、漫才のような軽快なトークと共にその場所の魅力を紹介する「松本ぷりっつの夫婦漫才旅 ときどき3姉妹」シリーズ。本作は第5弾となり、「ゆるっと開運」をテーマに、肩の力を抜いて気軽に旅しながら各地のパワースポットで運気をチャージする様子が描かれている。また、御朱印帳を手に入れたことで、神社仏閣への訪問をクエストのように楽しんでいる姿も微笑ましい。 　本書の魅力は、軽妙な語り口とリアルな旅の描写にある。特に、訪れるパワースポットの紹介は堅苦しい観光ガイドではなく、ぷりっつ夫妻の目線で描かれているため、一緒に旅をしているかのような親しみやすさがある。読者はぷりっつ夫妻が訪れる神社仏閣や絶景スポットを通じて、運気を上げるためのヒントを得ることができるだろう。 　また旅の道中では、地元の美味しいグルメも欠かせない。本書には、海鮮、肉料理、スイーツなど、各地の魅力的なグルメ情報も満載である。「え、また食べるの!?」と思わず突っ込みたくなるほど、ぷりっつ夫妻はよく食べる。ときどき登場する娘さんたちも、美味しさに感動している食レポがリアルで、どれも食べに行きたくなる。訪れた場所やお店のエリアマップも掲載されているため、読者は本書を参考に、実際に旅行の計画を立てることもできるだろう。 　ぷりっつ夫妻のやり取りは、単なる観光情報にとどまらず、読者に笑いと共感を与える。ふたりの掛け合いは、夫婦の絆を感じさせると同時に、読者自身も旅に出かけたくなるような気持ちにさせるだろう。 　そして、「ゆるっと開運」というテーマを決めることで、これまで何度も訪れた場所でも新しい発見や感動があることを本書は教えてくれる。まずは身近な近場から、週末のお出かけを計画してみたい。 文＝ネゴト / ニャム