ミュージカル界を無双中の甲斐翔真「自分に本当にやれるのか? という怖さもある」
インタビュー前篇では、自身もファンという『キンキーブーツ』への熱い想いをたっぷりと語ってくださった甲斐翔真さん。後篇は、大活躍された2024年を振り返っていただき、これからの将来についてもインタビュー。27歳になられたばかりの甲斐さんが目指す将来やご自身の信念を語ってくれました。 【画像】ミュージカル界を無双中の甲斐翔真「自分に本当にやれるのか? という怖さもある」
いつまでもフレッシュな“甲斐翔真”でいたい
――2024年は甲斐さんにとってどんな一年でしたか? この数年、ミュージカルをたくさんやらせていただいていますが、やっと安定してきたかなと思います。自分の居場所を確認できたというか……。 新人の頃から大きな舞台に立たせていただいてきましたが、あの頃は猪突猛進だったんです。でも、その当時のフレッシュな感じもやっぱり必要だなと、今改めて思っていて。元気の良さというか、威勢のよさみたいなものを忘れたくない――というのを感じた一年でした。 ――そういう意味で『キンキーブーツ』のローラ役は新たな挑戦になりそうですか? そうですね。『安定』とは真逆で、『挑戦』が9割です。『デスノート THE MUSICAL』や『RENT』のときのような、「本当にやれるのか?」というあのときの怖さに似ている感覚があります。でも、立ち向かわないと輝けないですから。こういう人生の中で、ひとつの大きなハードルといいますか、本当にいいタイミングでいただいた役だと思っています。 ――昨年達成できた目標と、自分の中で課題として残ったことなどがあれば教えてください。 やはり一番大きいのは『ムーラン・ルージュ! ザ・ミュージカル』を2023年、24年と2年連続でやらせてもらったことですね。初演にも関わらず盛り上がったので、僕の中では成功というか、作品の立ち上げに関わらせていただいた身としては、本当に自分の糧になったと思います。 もちろん日々課題はありますが、千穐楽などで観客の皆さんの顔を見たときに、皆さんがどれだけ公演が終わってしまうことを悲しんでくださっているかが分かりましたし、そういう意味でいうとすごくいい一年だったと思うんです。 ――先日、サティーン役を演じられた望海風斗さんにお話を伺ったときに、やはり「真っ赤な一年でした」と仰っていました。 なるほど、そうですね(笑)。やはりあそこまでの大作で、帝国劇場の0番という真ん中で歌わせてもらえるのは、僕の中でもとても大きいことでした。それを、25歳、26歳という若さでやらせてもらえたのは、なかなかできない経験だと思うので、それを無駄にしないように、これから先へと繋げていけたらと思います。