なぜ都会では“カフェでひと休み”すらできないのか?「カフェ難民」が続出している根本的原因
“カフェの聖地”の下町でも同様の問題が
深刻な様相を呈している都心部のカフェ混雑問題。 一方で、昨今のカフェブームでお店が林立したスポットはどのような状況なのか。渋谷から東京メトロ半蔵門線で一本、清澄白河駅に場所を移して調査を続けた 清澄白河には2015年に「サードウェーブコーヒー」の先駆けであるブルーボトルコーヒー日本第1号店が出店し、以降、多くのカフェが林立。まさにカフェの聖地だ。 かつては倉庫が立ち並ぶ下町だったが、この10年でおしゃれスポットへと変貌を遂げた。 渋谷に比べると人通りは少ないが、ガラス張りのブルーボトル店内は、平日にもかかわらず満席状態。 ビジネスパーソンと思しき男性から若い女性、外国人まで客層もさまざまで、15時頃のカフェタイムであることを踏まえても、その人気ぶりがうかがえる。 だが、周辺で話を聞くと、この日はまだマシなほうだという。 「すぐ座れるのは平日の昼頃までで、あそこは土日だと外まで大行列。人の多さであきらめて、他店に行く人も多い。昔はブルーボトルってここだけだったけど、今はあちこちにあるのにね」(近隣住民・70代男性) そのブルーボトルを追うようにしてできた店舗も、波及効果を受ける一方で“パンク”に近い状態にあるという。 要因としては、「カフェの街」と化したことでの“食べ歩き”ならぬ“飲み歩き”の増加や、過去最高を更新する訪日外国人の影響があるようだ。 「土日は特にお客さんが多いです。ありがたいことに注文待ちが発生することもあって、おっしゃるような混雑問題も感じますね。公園やベンチも多いので、渋谷とかに比べると休む場所はあると思うのですが」(清澄白河カフェ店員・30代男性) 「土日の人通りは多く、外国人も見かけます。この辺は古い町並みが残っているところもあるし、清澄庭園なんかもあるので、“和”が感じられて人気なのだと思います。 飲食店も、昔からある和菓子屋さんや最近できたカフェ、ハンバーガーの店などもあります。外国人にとっては、和も感じられるし故郷の味もあるしで、勝手のいい観光地なのかなって」(清澄白河カフェ店主・40代男性)