「失敗してしまったらどうしよう」「精神的な不安感が消えることはない」外資系企業を目指す男性が、デメリットを理解しながら“仮面浪人生活”を続ける“ある理由”
文系学部での就職活動を選んだワケ
――文系学部に転学するほうが有利と考えたのは、どうしてですか? 山岸 最近の就職活動では、“ガクチカ”(学生時代に力を入れたこと)が問われます。このまま理系でいた場合には、大学院へ進学して研究成果を出さなければ、おそらく人事担当から認められないでしょう。一方で、文系学部は課外活動への向き合い方を問われる場面が多いと聞きます。文系学部での就職活動のほうが戦いやすいのではないかと判断しました。
両親の反応…
――山岸さんの場合、私大から私大への仮面浪人になりますよね。ご両親から、学費面での反対などはありませんでしたか。 山岸 試算してみると、理系から文系への変更なので、学費面だけでみればそのまま在籍するより少し安くなるんです。とはいえ、両親の理解が最初から得られたわけではなくて、やはり最初は不思議に思っていたようで、1浪目のときとは明らかに両親の反応が違っていましたね。確かに偏差値表上は横に移動するだけの受験なので、不思議な決断に思えるのは納得できます。現在は応援してくれながらも、「学費については負担するけど、受験にかかる費用は自分で出しなさい」と言われています。
仮面浪人のメリットとデメリット
――山岸さんが考える仮面浪人をするメリットとデメリットを教えてください。 山岸 メリットは、「仮面浪人・再受験交流会」のような場で、同じ境遇のメンバーに出会えるとすれば、刺激がもらえることでしょうか。幸いOBやOGには社会人も多いですし、世の中で活躍する先輩たちのリアルな声を聞くことができます。 デメリットは、間違いなく社会へ出るのが遅れてしまうことでしょうね。そもそも、「仮面浪人をしてまで受験して、失敗してしまったらどうしよう」という焦りの気持ちもあります。精神的な不安感は受験が終わるまで消えることはないですね。 東大不合格→横浜国立大学進学→筑波大学不合格→三重大学転学→名古屋大学不合格…華麗なる“仮面浪人”人生を送ってきた男性の“意外な現在地” へ続く
黒島 暁生
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