「アボカド」といっしょに食べちゃダメ!?栄養摂取を邪魔する食品とは
「アボカドは森のバター」と呼ばれていますが、脂質以外にも多くの栄養が含まれていることをご存知でしょうか? 【画像】「アボカド」といっしょに食べちゃダメ!?栄養摂取を邪魔する食品とは また、アボカドとある食品を組み合わせることによって、効果的になったり逆効果になることもあるんだとか! 管理栄養士と食生活アドバイザーの資格を持つライターのゆかりさんに、アボカドに含まれる栄養やアボカドと相性のよくない食品について紹介してもらいます。
アボカドにはどんな栄養がある?
アボカドに一番多く含まれている栄養素は脂質です。アボカドは樹に実るため、果物の一種ですが、豊富な脂質を含むことから「森のバター」や「バターフルーツ」などと称されています。 脂質以外にビタミンやミネラルも豊富で、「もっとも栄養価が高い果物」としてギネスに認定されるほど。 そんなアボカドの脂質は全体の20%ほどに及び、健康効果が高いことで知られるオレイン酸という脂肪酸で多くを占められています。また、リノール酸や、α(アルファ)リノレン酸などの脂肪酸も含まれているのです。 それらに期待できる効果は、おもに次のとおり。 ・LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の上昇を抑えて動脈硬化を防ぐ ・血液の流れを改善して血圧を下げる ・抗炎症作用 また、アボカドは生の果物中でカリウムの含有量がとくに高く、食物繊維もトップクラスの多さとなっています。 カリウムと食物繊維のおもな働きは、次のとおり。 ・体内の水分を調整して高血圧やむくみを改善する ・お腹の調子を整えて便通をスムーズにする 健康維持や美容のために欠かせないカリウムと食物繊維ですが、令和元年国民健康・栄養調査によると、どちらも摂取目標量には足りていません。 そのため、これらは積極的かつ効率的に摂取する必要のある栄養素といえるでしょう。
カリウムや食物繊維をアボカドからとるべき理由は?
カリウムを豊富に含む食品には、刻み昆布や干しひじきなどの海藻類、ベーキングパウダー、インスタントコーヒー 、乾燥パセリ、切り干し大根などがあります。これらはいずれも100gあたりに3,000mg以上ものカリウムを含みます。 ただし、上に挙げた食品は通常の食生活において1日に50gさえ、とるのは容易ではありません。そこで量をとりやすい食品で探してみると、含有量が100gあたり590mgとなっているアボカドになるわけです。 アボカドであれば、1個(可食部は140g相当)で成人男女のカリウム摂取目標量の30%ほどを満たすことができます。 なお、食物繊維が豊富な食品については、乾燥したきのこや海藻、茶葉などがありますが、こちらも多くをとることはむずかしいもの。アボカドであれば100gあたりに5.6gを含み、1個で食物繊維の摂取目標量に対して40%ほどを摂取することが可能となっています。 果物でありながら、甘味がないために料理の一部として使いやすいアボカド。 サラダに限らず、グラタン、ポタージュ、スムージーなどに調理することもでき、さまざまなとり方ができる点もアボカドが取り入れやすい理由として挙げられるでしょう。