サカナAIの創業メンバー　デビッド・ハ氏（左）と　ライオン・ジョーンズ氏（右）

東京に拠点を構え生成AIの基盤モデルの開発を行うサカナAIが月内にも約200億円の資金を調達することがわかった。企業価値は11億ドル（約1700億円）を超え、2023年7月の創業から1年以内にユニコーン（企業価値10億ドル以上の未上場企業）となる。国内企業で最速でユニコーン企業になるとみられる。 追加資金はアメリカのベンチャーキャピタルのNEA、コースラ・ベンチャーズ、ラックス・キャピタルから調達する方向だ。 サカナAIはかつてグーグルにも所属し、チャットGPTなどの大規模言語モデルで現在主流となっている「トランスフォーマー」という基幹技術をつくった論文の著名研究者であるライオン・ジョーンズ氏と、グーグルやゴールドマンサックスなどでの勤務経験があるデビッド・ハ氏と、外務省出身でメルカリ執行役員などを務めた伊藤錬氏の3氏が日本で設立した。プリファードネットワークス出身の秋葉拓哉氏など有能な研究者も所属する。NTTグループやKDDI、ソニーグループなども出資している。 オープンAIやグーグルなどが大規模な生成AIの開発を進めるのに対して、サカナAIは小規模なAIを組み合わせて効率よく高い性能を出す技術などを開発している。資金調達で世界各国らの人材確保を強化したい考えだ。