中止になったアニメイベント「3カ月あれば準備できる」知事発言が炎上 思惑のすれ違いはビンタ騒動に、来年のGW復活に向けた三つの課題
県によると、初回の来場客数は約1万2千人だったが、17年秋には約8万3千人を集め、県は経済効果を約7億3千万円と試算する。来場者の内訳は57・9%が県外からで、82・6%が10~30代だった。徳島はファンの間で「聖地」とされるようになった。 新型コロナウイルス禍で20年春~21年秋までは中止や代替イベントとしての開催を余儀なくされたが、昨年10月には約5万人まで来場客数が回復した。 杉原理事長は振り返る。「普段は閑散としている商店街も期間中はにぎわいが全然違う。店に食事やコスプレの着替えができるスペースを設けることで、若い人に店の名前を知ってもらう宣伝効果が大きい」 ▽「流れを途切れさせたくない」 マチ★アソビ中止となった今年のGW。例年、マチ★アソビでコスプレイベントの会場になっている徳島市の新町川水際公園では5月4、5日、県内の団体「コミエス」がコスプレイベント「わしえす」を開催した。訪れたコスプレーヤーらに話を聞いた。
アメリカのヒーロー映画の主人公「アイアンマン」に扮し、高松市から参加した40代のアキトさん(ハンドルネーム)は怒りをにじませる。 「マチ★アソビは10年以上かけてみなで積み上げてきたイベント。今回は中止になってしまったが、四国は何もないと思われたくなくて、意地で集まっている部分はある」 愛媛県今治市から来た40代の百姫さん(ハンドルネーム)はこう語る。 「せっかくできた(コスプレ文化の)流れを途切れさせたくない」 GW期間中(4月27日~5月6日)、日本航空と全日本空輸の徳島―東京線の旅客数はいずれも、新型コロナ5類に移行する前だった前年同期間を下回った。日本航空が前年同期比9・7%減の1万8657人、全日本空輸が5・7%減の7946人だった。 マチ★アソビ中止の影響は意外なところにも。JR徳島駅前にある徳島県赤十字血液センターの徳島駅前出張所では、マチ★アソビの開催に合わせ献血者にアニメキャラのポスターをプレゼントするキャンペーンを2018年から行ってきた。2019年5月4~6日は、出張所と献血バスで献血者は計663人に上った。