ポルシェ、新型「タイカン4」「タイカンGTS」予約開始 一部モデルで左ハンドル仕様を新たに導入
ポルシェジャパンは11月13日、新型「タイカン 4」「タイカン GTS」の予約受注を開始した。価格はタイカン 4が1416万円、タイカン GTSが1952万円。 【画像】新型タイカン 4 スポーツセダン EV(電気自動車)のタイカンは2024年2月にモデルチェンジし、よりシャープなデザイン、高い出力、航続距離の向上、さらに優れた充電性能となった。今回、新たにタイカン 4とタイカン GTSが加わり、2つのボディバリエーション、4WDと後輪駆動、そして300kWから760kWまでのさまざまな出力レベルのポルシェE-パフォーマンスモーターにより、11のバージョンファミリーが完成した。 今回追加となった新型モデルは、先代モデルの出力を最大80kW上まわる新型リアアクスルモーターを備えた先進のパワートレーン、最適化されたソフトウェアを使用する改良型パルスインバーター、より強力なバッテリ、改良されたサーマルマネジメント、次世代ヒートポンプ、改良された回生および4WDストラテジーなど、複数の要因によって性能と効率の両面が向上。加速タイムと充電時間が短縮され、安定性も向上している。さらに、高速からの減速時の最大回生性能は400kWまで向上させ、航続距離も伸長。標準装備を充実させたほか、最新世代のポルシェドライバーエクスペリエンスが装備される。エントリーレベルの新型タイカン 4 スポーツセダンには、初めて4輪駆動が設定された。 また、タイカンの全モデルで新しいボディカラーを設定。レジェンドカテゴリーにはスレートグレーネオとペールブルーメタリック、ドリームカテゴリーにはパープルスカイメタリックが加わった。 なお、今回デビューした新型タイカン GTSをはじめ、タイカン ターボ、タイカン ターボ S、タイカン ターボ GT(ヴァイザッハパッケージ装着車両含む)ではこれまでの右ハンドル仕様に加えて、左ハンドル仕様の導入が開始される。 ■ 4輪駆動のタイカンの中でもっとも効率に優れる新型タイカン 4 高い効率性と4WDを組み合わせたタイカン 4 クロスツーリスモに続いて登場した新型タイカン 4 スポーツセダンの性能は、タイカンのベースモデルに相当。標準装備のパフォーマンスバッテリまたはオプションのパフォーマンスバッテリプラスのどちらをアンダーボディに装着するかによって、ローンチコントロール使用時に最大300kWまたは320kWのオーバーブースト出力が得られるようになる。 航続距離もバッテリの種類によって異なり、パフォーマンスバッテリを使用した場合は最大559km、パフォーマンスプラスバッテリを使用した場合は最大643km(いずれもWLTP)の走行が可能。これによって、この2つのバージョンは対応するタイカンモデルの値をわずかに35kmほど下まわりながらも、4輪駆動モデルの中では十分な航続距離を確保している。 フロントアクスルとリアアクスルにそれぞれ1基の電気モーターを搭載したタイカン 4は、後輪駆動のタイカンよりも走行安定性が高く、トラクションも向上している。これは加速値にも反映されており、タイカン 4の0-100km/h加速は4.6秒で、80kgの重量増にもかかわらず後輪駆動モデルを0.2秒上まわったものとなる。 エクステリアでは、19インチタイカンエアロホイール、ブラックのブレーキキャリパー、LEDマトリックスヘッドライトなど、標準装備を充実。さらにポルシェ トラクション マネジメント(PTM)とPASMを備えたアダプティブエアサスペンションも標準装備される。 インテリアでは、フロントコンフォートシート(8Way電動調整機能付)、ブラックパーシャルレザートリム、ダークシルバーアクセントパッケージ、レザーマルチファンクションスポーツステアリングホイール、シルバーブラッシュアルミニウムドアエントリーガード、サウンドパッケージプラスを標準装備。パーシャルレザーインテリアには、スレートグレーのほかブラック/チョークベージュのツートーンバージョンも用意されている。 ■ スポーティなオールラウンダー新型「タイカン GTS」 スポーティなオールラウンダーである新型タイカン GTSは、ローンチコントロールを使用した場合、先代モデルを75kW上まわる最大515kWのオーバーブーストパワーを発生する、ターボモデルを除いてもっともスポーティなモデル。 標準装備のスポーツクロノパッケージに搭載された新しいプッシュトゥパス機能は、ボタンにタッチするだけで最大70kWのブーストを10秒間呼び出すことが可能。新型タイカン GTSでは、プッシュトゥパス機能にも特にスポーティな特徴があり、低速走行時もトルクがローンチコントロールレベルまで上昇し、タイカン ターボ GTと同様に、ブーストはメーターパネルのカウントダウンタイマーによって表示され、スピードメーターのアニメーションリングでダイナミックな演出がされる。 新型タイカン GTSの0-100km/h加速は、先代モデルよりも0.4秒速い3.3秒で、0-200km/h加速は従来よりも1.6秒短縮された10.4秒を記録。航続距離も120km以上向上し、最大628km(WLTP)となった。 また、GTSの爽快なキャラクターを適切に表現するために、タイカン ターボ Sに似た特徴的なサウンド特性が与えられた。 エクステリアは、GTS特有のブラックやアンスラサイトグレーのディテールが数多く施されるほか、ブラック(ハイグロス)のインレイを備えたスポーツデザインのフロント/リアエプロンが新たに採用された。標準装備のタイカン ターボ S エアロデザインホイール(20インチ)とオプションのRSスポーツデザインホイール(21インチ)は、いずれもGTS専用のアンスラサイトグレーに塗装されている。 インテリア素材の多くはタイカン ターボ GTから採用されており、スポーティなRace-Texのエクステンションスコープとブラックスムースレザーのエレメントを標準装備。アダプティブスポーツシートプラス(18Way電動調整機能付)、モードスイッチとステアリングヒーターを備えたGTマルチファンクションスポーツステアリングホイール、プッシュトゥパス機能とサーキットモードを含むスポーツクロノパッケージも採用されている。タイカン ターボ GTでおなじみのGTマルチファンクションスポーツステアリングホイールには、プッシュトゥパス機能とエネルギー回生用の2つのモードスイッチとパドルが装備され、要望に応じてブラックRace-Tex仕様を選択可能。オプションのGTSインテリアパッケージには、カーマインレッドに加えてスレートグレーネオが追加された。メーターパネル、パワーメーター、スタートグラフィックには“Taycan GTS”ロゴがあしらわれ、BOSEサラウンドサウンドシステムも標準装備される。 GTS専用シャシーとオプションのリアアクスルステアリングは特にスポーティな印象を付与可能。ポルシェ アクティブサスペンション マネジメント(PASM)を含むアダプティブエアサスペンションは、ポルシェ トルクベクトリング プラス(PTVプラス)との組み合わせで標準装備される。また、GTS専用チューニングを施したポルシェ アクティブ ライドサスペンション コントロールシステムをオプションで装備可能。ダイナミックな走行条件では、各ホイールの荷重を最適かつ個別に配分することで路面とのほぼ完璧なコンタクトを確保する。さらに、ポルシェアクティブライドサスペンション コントロールシステムは日常的なドライビングシーンにおける快適性を向上させるとした。
Car Watch,編集部:北村友里恵