高校サッカー 東海大相模、身長170センチのエースMF沖本陸、1得点1アシスト「(大舞台は)燃える方です」 神奈川県勢初Vへあと2勝
第103回全国高校サッカー選手権準々決勝(4日、東海大相模2-1明秀学園日立、UvanceとどろきスタジアムbyFujitsuほか)4試合が行われ、初出場の東海大相模(神奈川)は明秀学園日立(茨城)に2-1で逆転勝ち。エースのMF沖本陸(3年)が1得点1アシストと活躍し、4強入りを果たした。流通経大柏(千葉)は上田西(長野)に8-0と完勝。今大会の1試合最多得点で聖地・国立競技場へ駒を進めた。前橋育英(群馬)、東福岡も勝ち上がり、準決勝(11日・国立競技場)の組み合わせは東福岡―前橋育英、流通経大柏―東海大相模に決まった。 快進撃が止まらない。東海大相模が初出場ながら逆転で4強入りを果たし、聖地・国立競技場へ。切符をつかんだイレブンに、1万人を超える観客から大きな拍手が降り注いだ。 「2、3回戦で何もできなかったので、決めることができてよかった」 1得点1アシストのMF沖本は胸を張った。0-1の前半40分、眠れる獅子が目を覚ました。相手DFに当たり軌道が変わった右クロスを冷静に頭でゴール右へ。「あまり取ったことがない」というヘディングで今大会初得点を奪うと、後半25分にはMF高畑旺崇(3年)の決勝点をアシストし、全得点に絡んだ。 170センチ、60キロと細身ながら、2年生から10番を背負う。1、2年時は試合後などに大きく体重が落ちることもあったが、昨年から授業の合間にこまめにおにぎりやプロテインなどの補食をとる習慣を付けて体がたくましくなった。全体練習では他の選手が黄色の練習着を着るなか、うっかり白色を着てしまうなどマイペースなところもあるが、県予選決勝では先制点を奪うなど大事な場面で真価を発揮する。 神奈川県勢の準決勝進出は2014年度大会の日大藤沢以来、10大会ぶり。日本ハムのドラフト2位・藤田琉生投手(3年)ら応援に駆け付けた野球部員の前で、野球部の昨夏の甲子園8強を超える4強入りだ。 国立には大応援団が駆け付ける。ここまでの3試合は応援席数が少なくブラスバンドの演奏はなし。それでも、大会前から国立での演奏に向け準備が進んでいたという。有馬信二監督も「相当勝たないといけない」と感じていたというが、甲子園でおなじみの東海大系列校のオリジナル応援歌『Tのマーチ』が響くことになりそうだ。