川崎フロンターレの小林悠と登里享平　撮影：中地拓也

　4月13日、川崎フロンターレがセレッソ大阪と対戦する。DF登里享平が移籍して初の古巣戦となるが、その試合を前に小林悠が取材に応じた。 ■【画像】登里享平と小林悠の絆の1ページ! 得点して喜ぶ登里享平に小林悠が抱きつくも、そのまま担架で運ばれてしまった名場面■ 　今オフに大きな衝撃を放った登里の移籍。長らく共闘してきた小林にその気持ちを聞いたのは1月12日のことだった。その際、2人で涙ながらに交わしたやり取りを明かしており、その流れでセレッソ大阪との試合が楽しみか聞くと、明るい声で以下のように言葉を紡いだ。 「そうですね、もちろん。ノボリとやれるのはすごい嬉しいですし、ノボリに限らず一緒にプレーした選手との対戦は毎回楽しみにしてますけど、でも、ノボリは特別かな。しっかり勝ちたいですね」 　その初対戦を週末に迎えた4月9日、改めて小林にその思いを聞くと、「いや、特にはないです」と平常心を保っていることを強調した。そのうえで、現在はチームの負けが先行していることもあって、「やっぱり今、勝ててないんで、どこが相手でもまずは勝つこと、そこにフォーカスしたい」と勝利だけを目指す。

■「詐欺じゃないことを願います（笑）」

　再会を前に、小林に登里と連絡を取ったか聞いてみると、意外な回答が返ってきた。なんと、練習直前にちょうどやり取りをしていたというのだ。 「今日たまたまノボリがデザインしたパンツが頼んでもないのに届いてて、しっかり請求書まで書かれてて（笑）」 　登里がデザインしたパンツが、クラブハウスに配送されたというのだ。予想だにせぬ届け物に、「これなに?」と小林は連絡を送ったという。しかし、返ってきたのは「知らない」というまさかの答え。「いやいや俺頼んでないし、サイズも違うし（笑）」と小林も、笑いながら戸惑いを明かすのだった。 　このパンツは脇坂にも届いたということで、小林は脇坂、山根視来、登里の4人のグループラインに写真を送って確認してもらっている途中。「詐欺じゃないことを願います（笑）」と笑いを誘う小林にとって、初対峙を前に思いがけぬ珍エピソードができてしまった。 　まさかの“行き違い”が起きてしまうほどに、関係の深い小林と登里。異なる色のユニフォームを着て迎える初めての対戦はどのようなものとなるのか。ヨドコウ桜スタジアムでの試合は、4月13日の15時にキックオフとなる。 （取材・文/中地拓也）