「夫は仕事に誇りを持っていた」 森友学園問題、赤木さん妻が会見
学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる財務省の決裁文書改ざん問題で、自殺した近畿財務局職員、赤木俊夫さんの妻・雅子さんが24日、外国特派員協会(東京都千代田区)で記者会見した。雅子さんは俊夫さんのことを「優しくいつも笑っている明るい人。自らの考えと信念を持ち、誠実で何でも真面目に努力する人だった」と振り返った。
また、「夫は近畿財務局で働いていて、国家公務員としての仕事に誇りを持っていた。友人らに対して『僕の契約相手は国民です』と話していたそうです」とも語った。
最後の朝に「ありがとう」
「そんな愛する夫が、決裁文書を改ざんしたことを悔やみ、自ら人生の終止符を打ちました。私たちの平和な生活が突き崩されたのは、亡くなるおよそ1年前の2017年2月21日のことでした」 雅子さんは、続けた。 赤木夫妻が神戸市内の公園へ出掛けていたところ、俊夫さんに上司から連絡があり、森友学園への国有地払い下げに関する決裁文書の改ざんを指示されたのだという。「夫は改ざんの指示に対して抵抗したそうです。しかし、上司の指示に従わざるを得ず、また部下に改ざんをさせないためにも自ら改ざんを行いました」 「夫が決裁文書の改ざんによって受けた心の痛みはどれだけのものだったでしょうか。国家公務員としての誇りを失ったでしょうし、強い自責の念に襲われたと思います」 雅子さんによると、改ざん後、俊夫さんの体調は悪化し、休職。雅子さんに対し「検察が、警察が僕を狙っている」「死にたい」などと語った。 「そして夫が亡くなった日の朝。夫は私に『ありがとう』と言ってくれました。最後の夫の顔は絶望に満ち溢れ、泣いているように見えました」