元副大臣まで逮捕された羽田空港「いわくつき格納庫」でムダな税金 新たな“寝耳に水の計画”も
「いわくつき格納庫」の内部
羽田空港には、いわくつきの格納庫がある。 もともと、「日本航空」の子会社が所有していたものの、経営破綻に伴い、2012年4月、石川・金沢市に拠点を置く「ウィングス・オブ・ライフ」(WOL)なる会社へと売却。その経営者は、栃木県内の刑務所に服役中の伊集院実こと金沢星(キムテクソン)という北朝鮮出身の人物だった。 金受刑者は朝鮮総連系信用組合からの融資を元手に格安の1億8000万円で格納庫を手に入れ、医療用ジェットビジネスを計画したとされる。しかし、格納庫が建つ国有地の使用料、年1億円の支払いにすぐさま事欠いた。使用許可が取り消される恐れが生じ、賄賂作戦を展開。国交省航空局の首都圏空港課業務係長に現金350万円と米ラスベガスへの旅費91万円を提供したのだ。15年9月、格納庫汚職事件は警視庁に摘発され、金受刑者は建設会社への詐欺も加わって懲役7年、係長は懲役2年6カ月執行猶予3年の刑が科され、幕が引かれた。 (カネに振り回される人々のドラマを描く「週刊新潮」の連載コラム「MONEY」より)
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「週刊新潮」2024年4月4日号「MONEY」欄掲載
