エアレース開幕。“侍”室屋が予選4位でV2見えた!
「空のF1」とも呼ばれる究極の三次元モーターレース、レッドブル・エアレースの千葉大会の予選レースが3日、千葉の幕張海浜公園の全長約4キロの特別コースで行われ、日本人パイロットとしてただ一人シリーズフル参戦している室屋義秀(44)が参加14選手中、4位で通過した。 レッドブル・エアレースの予選は、ランキング順にそれぞれ2本ずつフライトし、どちらか好タイムの方で順位づけされるもの。その順位で決勝の組み合わせを決める重要なレースだ。12番目に飛んだ室屋は、1本目は暫定6位となる55秒625に終わったが、2本目は今回の新しいコースレイアウトで難所といわれる6番、7番ゲートからのターンを果敢に攻めてタイムを縮めた。 レースディレクターのジム・ディマッテオは、「コースの両端にある、2つのハイGターンの攻略が難解になるが、実はそれ以外にも、今回、4、5ゲートから、6、7ゲートの処理の差でタイム差が出た」と、室屋がタイムを縮めた箇所を新トラックのポイントだと指摘していた。 7番ゲートでパイロンヒット(障害物にぶつかる)を犯したパイロットが目立ったが、このゲートへの進入角度によって、次のターンでのタイム短縮が可能になったり逆にロスしたりするのだ。 室屋は、ここで暫定トップだったピート・マクロード(33、カナダ)の記録を一瞬抜くハイペースにしたが、最後はロスして54秒933でフィニッシュ。この時点で暫定2位となる記録でコックピットでガッツポーズをしていた。「日本には世界でも桁違いに強いファンがいることが幸せ。1本目を終わった後にビーチで、たくさんのファンが応援してくれている姿が見えて気合が入った」という。 結局、13番目にスタートしたマティアス・ドルダラー(46、ドイツ)と、14番目にスタートした現在総合ランキングトップのマルティン・ソンカ(39、チェコ)の2人が室屋の記録を上回ったため、室屋は予選4位となった。マクロードが1位、ドルダラーが2位、ソンカが3位。