38歳で独身、10年付き合っている彼女がいますが「結婚」すべき理由が分かりません。子どもを望んでいないのですが、お金の面での“メリット”はあるのでしょうか…?
今は、「結婚しない」選択も当たり前の時代となっています。ひと昔前に比べると、周りに未婚の人が多いと感じる人もいるのではないでしょうか。住宅や旅行など様々な場面で、「おひとり様プラン」をよく見かけるようになっています。昭和時代には考えられなかったかもしれませんね。 本記事では、そんな今の時代を生きている男性が結婚すると金銭面でのメリットがあるのかどうかを取り上げます。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
未婚率は上昇の一途
こども家庭庁によると、2020年における50歳時の未婚割合は、男性28.25%、女性17.81%となっており、50歳までに男性は約3人に1人、女性は約4人に1人が結婚していないという結果が出ています。 1980年では男性2.60%、女性4.45%となっており、図表1を見ると特に2000年あたりから上昇が強くなっています。この傾向が続けば、いずれ、男性で3割近く、女性で2割近くになると推計されている状況です。 図表1
こども家庭庁 結婚に関する現状と課題について
【結婚】金銭面からのメリット
では、「結婚はお金だけではない」ということは大前提とした上で、金銭面からのメリットを考えてみましょう。 ■共働きなら収入が増える かつては働く夫と専業主婦の妻のように、片働きの家庭が一般的でした。しかし今は、「結婚しない」選択肢が当たり前になったのと同時に、結婚後も共働きする夫婦が多数派となりました。この場合、結婚したほうが世帯収入は増えることになります。 今や男性と肩を並べて、もしくはそれ以上に稼ぐ女性も増えたので、このような人と結婚すれば収入は2倍、3倍になるでしょう。さらに、将来の年金や退職金が2人分になるのも心強いのではないでしょうか。 ■リスクヘッジになる 結婚して共働きであれば、もしも自分が働けない事態となった場合でも収入が途絶えません。社会保険についても妻の扶養に入ればよいので、無収入状態で国民健康保険料と国民年金保険料を負担しなくて済みます。 病気で働けない、転職活動が長引いている、起業するといった場合に、生活費の負担が自身だけにのしかからないというのは、想像以上に気持ちが楽になるはずです。 ■配偶者控除や家族手当が受けられる 妻が扶養になる場合には、税金計算において配偶者控除の適用を受けることができるので、独身よりも税金負担が軽くなります。会社によっては給与に家族手当(配偶者手当、扶養手当など)が上乗せされる場合もあるでしょう。
まとめ
結婚による金銭面のメリットは、共働きであれば収入や年金が増える、病気などで働けなくなった場合も収入が途絶えず、扶養にも入れます。妻の収入が扶養内であれば、税制面での優遇も受けられます。会社によっては、配偶者がいる人に対して手当が支給されるでしょう。 結婚にはたくさんの縛りもありますが、人生の苦楽を共にできる相手がいるというのは、仕事や生活の糧にもなりえるものです。本記事で紹介したメリットも踏まえ、お互いの将来について考えましょう。 出典 こども家庭庁 結婚に関する現状と課題について 国税庁 No.1191 配偶者控除 執筆者:佐々木咲 2級FP技能士
ファイナンシャルフィールド編集部