FRB、インフレと雇用の両方に引き続き焦点を-クーグラー理事
(ブルームバーグ): 米連邦準備制度理事会(FRB)のクーグラー理事は労働市場の冷え込みと2%目標に向けたインフレ進展の遅さを指摘、政策決定においてはFRBの2大責務であるインフレと雇用の両方を引き続き重視する必要があると述べた。
クーグラー理事は14日、ウルグアイのモンテビデオで講演。「ディスインフレは続いているものの減速しており、それに労働市場の冷え込みが重なっている。この状況はFRBが責務の両側面に引き続き注意を払う必要性を意味する」と述べた。発言内容は事前原稿に基づく。
「インフレの進展を停滞させる、あるいは再び加速させるリスクが生じれば、政策金利の引き下げを一時停止するのが適切となるだろう」とクーグラー理事。「しかし労働市場が突然減速する場合は、政策金利の漸進的な引き下げを継続することが適切だろう」と続けた。
連邦公開市場委員会(FOMC)は先週、25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げを決定。前回の9月会合では50bp下げていた。
講演の大半では中央銀行の独立性と、それがいかに経済に好結果をもたらす上で大切かという点に重点が置かれた。
そうしたコメントはトランプ次期米大統領がFRBの独立性を限定する行動に出るのかという質問に、クーグラー理事が答えたものだった。パウエルFRB議長は先週の記者会見で、大統領がFRBの議長や上級職を解任することは法的に認められていないとして、トランプ氏に要請されても辞任しないと言明した。
原題:Kugler Says Fed Must Focus on Both Inflation and Jobs Goals(抜粋)
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Reade Pickert, Ken Parks