愚かでした…年金「12万円」82歳母、「働かない45歳ひとり息子」に毎月「10万円」の小遣いを渡した日々を悔やみ号泣
さまざまな理由でひきこもり状態となっている中高年。なかには、自宅に引きこもるようになって20年以上と、引きこもりが長期間に及ぶ場合も。引きこもりの生活を親が支える、ということも珍しくありません。しかし、通常は親が先に亡くなるもの。そのとき、引きこもりの中高年は……。 ★【ランキング】都道府県「生活保護者率」ワースト1~47位…3位「沖縄」2位「東京」1位は?
仕事で辛い思いをしているひとり息子に「そんな思いまでして働くことはない」と母
――いま思えば、愚かでした。もう手遅れですよね ひとり息子である井上直人さん(仮名・45歳)への関わりについて、後悔を口にしながら号泣する井上美代子さん(仮名・82歳)。なかなか子宝に恵まれず、肩身の狭い思いをしているなか、37歳にして授かったわが子。周囲が呆れるほど、大切に育てたといいます。 ――甘やかして育てたといえばそれまでですが、私にとって、子どもは自分の命よりも大切な存在。一卵性親子などと揶揄されることもありましたが、それでも構いませんでした 一卵性親子。その関係性は直人さんが社会人になってからも。直人さんが大学を卒業したころ、当時は世にいう就職氷河期真っ只中でした。直人さんは就職はできたものの、希望する企業、希望する職種では内定が出ず、唯一内定を獲得した企業に就職しました。不本意ながらも、会社名は誰もが知るような大企業。そんな会社に就職できたのですから、美代子さんも鼻が高かったといいます。 しかし直人さんは違いました。希望していない会社で希望していない仕事をする毎日に、徐々に心を病んでいきます。そんな様子をみて、「もう会社はやめなさい。そんな思いまでして働くことはない」「あなたが働かなくても、一人くらい養っていけるわ」と美代子さん。そのひと言で、直人さんは1年で会社を辞め、美代子さんはパートに出るようになったといいます。このとき美代子さん、すでに60代。 その後直人さんは、自分のやりたい仕事に対して何かするわけでもなく、ただ家にいるだけ。いわゆる引きこもり状態に。働くことなく、20年以上。一緒に入社した同期のなかには、部長にまで昇進した人もいて、いずれは役員になるのではという風の噂です。