愚かでした…年金「12万円」82歳母、「働かない45歳ひとり息子」に毎月「10万円」の小遣いを渡した日々を悔やみ号泣
年金生活に突入しても「引きこもりのひとり息子」に小遣いを渡し続けた母
内閣府『こども・若者の意識と生活に関する調査(令和4年度)』で、40~69歳を対象とした引きこもりの実態をみていくと、「あなたの外出状況が現在の状態となって、どのくらい経ちますか。」の問いに対して、最も多かったのが「2~3年未満」で20.8%。「3~5年」15.0%、「1~2年未満」11.0%と続きます。直人さんのように「20年以上」というのは、全体の6.6%*でした。 *「20~25年未満」2.0%、「25~30年未満」1.6%、「30年以上」3.0% また年代別にみていくと、直人さんと同年代(45~49歳)に絞ってみていくと、「45~49歳」と直近のケースが最も多く40.4%。続いて「40~44歳」が24.6%。直人さんのように20代前半という人たちは5.3%でした。 さらに「あなたの外出状況が現在の状態になったのは、何歳の頃ですか。」の問いに対して、最も多かったのが「退職したこと」で37.3%。「新型コロナウイルス感染症が流行したこと」29.3%、「病気」17.3%、「介護・看護を担うことになったこと」11.5%と続く一方で、「特に理由はない」というケースも13.4%ありました。 引きこもりとなって20年以上ですが、その間、美代子さんはずっとお小遣いを渡していたといいます。その額、月10万円。それは美代子さんが仕事をやめ、年金月12万円を手にするようになってからも続いていました。「私にできることといえば、それくらいだった」と美代子さん。 ――働いていたら、もっとお金を稼ぐことができたはず。そう考えたら、月10万円なんて安いものと考えていました
引きこもり40代のひとり息子をもつ母…脳梗塞の後遺症で左半身にまひがのこり
転機が訪れたのは半年ほど前。美代子さん、脳梗塞で倒れて入院。一命を取り留めたものの、左半身にまひが残り、とても自宅には戻れそうもありません。 ――介護施設に入るしか そこで気になるのは直人さんのことです。そこで相談したのは、直人さんの従兄弟にあたる甥。もちろん「わかった、叔母さん、俺にまかせて」というはずはなく説教を受けたといいます。 ――いずれ叔母さんはいなくなる。そのとき直人はどう生きていくのか? ――甘やかしてダメにした責任は叔母さんにもある 直人さんが20年以上も引きこもり状態になってしまったのは、自分にも責任がある……薄々自覚していたことですが、甥にストレートにいわれてショックを受けたといいます。また現実問題、施設に入所するためにはお金が足りません。現実問題、自宅を売却する以外は、方法は残っていなかったのです。 一時的に引き取るのはいいが、働かないなら追い出す。また、いずれは出ていってもらう――このことを条件に一時的に甥の家に住むことになった直人さん。ただ20年以上に及ぶ引きこもりの代償は大きく、なかなか仕事が見つけることはできていないといいます。 [参考資料] 内閣府『こども・若者の意識と生活に関する調査(令和4年度)』