モカシンとは? 今さら聞けない基礎知識とコーデの正解を徹底解説!
創業1891年の老舗によるクラシックローファーの王道が、この“ユージーンローファー #925”。一生履き続けられる端正な顔立ちのブラックカーフ製で、甲の被せ縫いも上品な雰囲気。どこかヨーロッパ的なエレガンスを感じさせるのが、この靴の大きな魅力といえる。その一方で、登山靴などにも用いられるミシン縫いのノルウィージャンウェルト製法を採用することで、どこか武骨な印象も。ソールのグリップ力も非常に優れており、見た目以上にタフな作りになっているのが面白いところだ。スーツから週末カジュアルまで、幅広く楽しめる1足といえる。 “ローファー”12万1000円(ジェイエムウエストン/ジェイエムウエストン 青山店)
アメリカにおけるローファーの名門といえば、1884年創業の〈オールデン〉。なかでもコードバン(馬革)を使った1足は、きめ細かく艶やかな革質から“宝石”と例えられることもあるほど。こちらは甲にタッセルをあしらった“664”というモデルで、モカ縫いのステッチも非常にエレガント。アメリカの俳優が注文したことで誕生し、’50~’60年代のアメリカを席巻したという伝説的なエピソードもある。履き心地のよさにも定評があり、均整の取れたラストはどんな着こなしにも映える。デートなどの特別なシーンに、さりげなく合わせたいところだ。 “コードバン タッセルローファー”18万2600円(オールデン/ラコタ)
足を優しく包み込む履き心地から、カンガルーの一種である小型有袋類にちなんで名付けられた“ワラビー”。1966年に発売されたモカシン構造のシューズで、半世紀以上を経た今も世界中でロングセラーを続けている。ローカットとアンクルブーツの2タイプがあり、独特なクッション性をもつクレープソールを採用しているのも特徴だ。カジュアルでありながら、とてもクリーンで優しげな雰囲気があるのが大きな魅力。ラフなデニムスタイルにはもちろんのこと、ジャケットスタイルのハズしとしても効果的だ。靴箱に1足あると、何かと重宝するに違いない。 “ワラビーブーツ”2万5300円(クラークス オリジナルズ/クラークスジャパン)
3つのアイレット(紐穴)でお馴染みの定番モカシンシューズ。軽い撥水性をもつプレミアムフルグレインレザーを使用し、履き込むほどに味わい深い表情へと変化。手縫いで仕上げた力強いルックスを含め、アメカジ好きには堪らない魅力を備えた1足といえるだろう。サイドに紐を通した“360°レーシングシステム”も大きな特徴で、全体のフィット感が向上するとともに、個性的な見た目にも貢献。エンジニアブーツなどにも使われるラグソールが採用されていて、グリップ力も非常に高い。ブルーデニムなどに合わせて、タフでたくましい足元を演出するのに最適だ。 “3アイレットシューズ”2万3100円(ティンバーランド/VF ジャパン)
コーデ解説=榎本匡寛 文=野中邦彦 photo by AFLO