卵を毎日食べるのは健康的? 1日何個まで? 最適な量や調理法を米栄養士が徹底解明
卵を毎日食べるべきか食べないかに関する議論は長年にわたり続いている。卵は、低予算のベジタリアン向けタンパク源として知られるけれど、とりわけコレステロール値および心臓の健康に与える影響に関しては評判が悪い(米国農務省によれば、Lサイズの卵1個には186mgのコレステロールが含まれている)。 【写真】正常でも危険な場合も…コレステロールについて知っておくべき4 そこで今回は、栄養学者と公認管理栄養士にこの疑問について解説してもらった。 ※この記事は『Prevention』からの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。
卵を毎日食べるのは健康にいい?
「ほとんどの人は、健康的な食生活の一環として毎日卵を食べても大丈夫です」と話すのは、栄養とウェルネスを専門とする公認管理栄養士のサマンサ・カセッティ氏。「卵は質の高いタンパク質と、脳の健康をサポートするコリンなどの必須栄養素の手軽な供給源です」 栄養コンサルティングサービスHolistic Health and Wellnessの創業者で機能性医学栄養士のケイティ・ハドリー氏も、「ほとんどの人は、毎日卵を食べることで、心臓の健康に対するリスクを高めることなく、良質なタンパク質と微量栄養素を摂取できます」と説明する。 とはいえ、毎日卵を食べる習慣が実際“どのくらい”健康的かは要素によって変わる。専門家によると、卵を1日1個食べるのは健康的な食生活の一部になりうるけれど、それ以上食べても同じ効果があるとは限らない。 まずは。卵の調理方法。「卵の調理方法は、この食品のヘルシーレベルに影響を与えます。例えば、バターを使ってスクランブルエッグを作れば、不健康な飽和脂肪が含まれることになります」とカセッティ氏。「そのため、卵はフッ素樹脂加工などの“くっつかない”フライパンとエキストラバージンオリーブオイルで炒めるか、ポーチドエッグやゆで卵にしたほうがヘルシーでしょう」。
卵を毎日食べる“べきではない”人は?
卵アレルギーやヴィーガンの人は、もちろん卵を避けるべき。また、「コレステロール値が高い人や心疾患のリスクがある人は、飽和脂肪とコレステロールの摂取量に注意しなければなりません。場合によっては卵を控えたり、卵白だけにしたりする必要があるでしょう」とハドリー氏。カセッティ氏も、高コレステロールや糖尿病の人、心疾患の家族歴がある人は、卵の摂取に注意する必要があると言う。「その場合は医療従事者に相談し、その人のニーズに合った量を決めるのがベストです」 ▼結論 卵は栄養たっぷりで健康上のメリットも多いため、いくつかの例外を除き、毎日(または毎週)食べることに問題はないけれど、食べすぎはやっぱり避けたほうがいい。 これまでの研究によると、1日1個の卵が健康に悪影響を及ぼす可能性は低い。しかし、「1日1個以上食べると、心臓の健康に関連するマーカーや心血管系疾患のリスクが上昇する可能性があります」とハドリー氏。「トリグリセリド、ApoBおよびLDLコレステロールはどれも、卵を1日1個以上食べることで上昇する可能性があり、卵の数が多ければ多いほど、その値は高くなります」 「卵を1日1個食べるのは、ほとんどの人にとってまったく問題のないことです」とカセッティ氏。「1週間に約7個ですから、心臓の健康を維持するための現行のガイドラインにも一致します」。ただし、ある日のオムレツに卵を3個使ったら、1週間に7個という理想的な範囲内に収まるよう、他の日は卵を控えるようにして。