「爆発的なパンチで倒す」 最強ボクサー中谷潤人、28戦全勝メキシカン撃破で新愛称定着へ
Amazonプライムで生配信
ボクシングの帝拳プロモーションは27日、都内で会見し、2月24日に東京・有明アリーナでダブル世界戦を開催すると発表した。WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M.T)は、3度目の防衛戦で同級6位ダビド・クエジャル(メキシコ)と全勝対決。新愛称「ビッグバン」の定着へ、衝撃的なKO勝ちを思い描いた。興行はAmazon プライム・ビデオで生配信。戦績は26歳の中谷が29勝(22KO)、23歳のクエジャルが28勝(18KO)。 【画像】「頑張るから」 写真撮影で中谷と堤が言葉を交わしていた実際のシーン 最強王者は落ち着き払っていた。中谷は壇上でマイクを握り「全勝の選手なので何か特別なものを持っている」と警戒。衝撃的なKO勝利が続き、日を追うごとに期待が上がっているが、「それはありがたいこと。そこをさらに超えていくパフォーマンスを大切にしています。KOは練習から凄く意識している。バンタム級に上がっても凄く意識しているので、そこを見ていただければ」と歓迎した。 クエジャルは23年10月に元世界2階級制覇王者ルイス・コンセプション(パナマ)に8回TKO勝ち。右構えで強打の持ち主だ。メキシコ国外では初の試合。中谷がスーパーフライ級だった昨年夏頃にも対戦候補だった。「今回戦うべき相手。良い選手。身長も高い。なかなか同じくらいの身長の選手と戦うことはないので、工夫だったり、対峙しないとわからないものがある。また新しい中谷潤人を見せられると思う」と息巻いた。 これまで「愛の拳士」を愛称にしてきたが、海外にも伝わることを意識し「ビッグバン」を新愛称に決めた。「爆発的なパンチで倒していきたい。全勝の相手に中谷潤人のボクシングを見せたい。『愛の拳士』はテーマとして持っておいて、愛の力でビッグバンを見せられれば」と笑った。
バンタム級王者たちから標的にされる中谷「話が早い」
中谷は10月の前戦で同級1位ペッチ・ソー・チットパッタナ(タイ)に6回TKO勝ち。世界で最も権威のある米専門誌「ザ・リング」の階級を超えた格付けランク「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」は9位につけ、2位の世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥に次ぐ世界的な評価を受ける。PFP1位の夢を叶えるべく、かねて井上戦を希望。実現に向けて今回も負けられない一戦となる。 バンタム級の他3つの世界王座はWBAに堤聖也、IBFに西田凌佑、WBOに武居由樹が就き、日本人が独占している。堤は今回の興行で、元WBC世界フライ級王者でWBA世界バンタム級7位・比嘉大吾と初防衛戦を行う。ステージ上では「ベルトは増やしたい。25年の目標は中谷君に追いつけるような選手になりたい」と決意を込めた。西田も今月の初防衛戦後に中谷を名指しし、対戦を熱望した。 中谷は、この日の写真撮影でも堤に「頑張るから」と言われたという。「互いに王者なので、リングに上がれば五分五分。その中でどうつくるか。それが僕らのやること。そこ(統一戦)は早く決まればありがたい。(ラブコールは)ありがたいです。話が早いかなと感じます」と歓迎。そのためにも次戦に向けて「勢いのある選手。そこも対応して全てをコントロールして勝利に繋げたい」と集中した。 同興行では、WBOアジアパシフィック(AP)バンタム級王者・那須川天心(帝拳)がボクシング転向6戦目として、同級ノンタイトル10回戦で前WBO世界同級王者ジェイソン・モロニー(オーストラリア)と対戦する。
THE ANSWER編集部