「今度こそ誠実に話し合いたい」…「斎藤元彦」氏に辞職を要求した「県職労」幹部が明かした“苦しい胸中”
1000億円の功績
県職労:斎藤さんのパワハラに関しては、県職員のアンケートでもたくさん事例が出てきましたし、彼自身も事実があったことは認めていました。それがなかったことになるんですから、恐ろしい。アンケートは無記名で良かったにもかかわらず、署名して訴えた職員も少なくありませんでした。アンケートに答えた職員は今、不安だと思います。斎藤さんが以前のような恐怖政治を復活させて、復讐みたいなことをするのだけはやめていただきたいと思っています。 ――選挙期間中は、斎藤氏が県庁舎の建て替えを白紙にし、1000億円を節約したことが功績としても喧伝されていたが 県職労:我々は1000億円もかかる新庁舎を望んでいたわけではありません。もともと阪神・淡路大震災で被災した庁舎はボロボロで、限界が来ていました。斎藤さんは、新庁舎は建てず、「4割出勤でいいから家で仕事せえ」ということでした。県民の多くが庁舎を訪れるなか、これで仕事になるでしょうか。10月18日には知事職代理の服部(洋平)副知事が「職員の出勤率の概念を取り払い、必要な人員を収容できる新庁舎建設を前提に検討する」ことを発表しました。それも再び白紙に戻されるかもしれません。そうしたら我々は、どこで働くのでしょう。 ――斎藤氏は改めて“県政の改革”を訴えたことも評価されたのでは? 県職労:選挙で“改革”を訴えない人などいませんからね。それでも選挙の結果、斎藤さんが当選したのですから、我々としては労使関係を築いていくしかありません。斎藤さんもつらかったでしょうし、僕らもしんどかった。斎藤さんがおっしゃったように、今度こそ誠実に話してもらえて、普通に仕事ができる環境にしてもらえたらと考えています。 デイリー新潮編集部
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