カンヌ映画祭で最高賞 是枝監督が会見(全文1)タッチとラブの言葉に手応え
今回の公式上映のときの反応は、なにか違いがあったか
スポーツニッポン:すみません、スポニチ【スズキ 00:06:13】です。おめでとうございます。振り返ってみてなんですけれども、公式上映のときの反応とかそれは過去の今までコンペに出品したときの何か違いみたいなものは感じた部分っていうのはありますか。 是枝:意外と前のことって忘れちゃうんですよね。だから『誰も知らない』のときもたぶんとても温かい拍手をいただいてたと思うんですけど、あのときは連れて行った、一緒に行った子供たちにちょうネクタイ付けたりタキシード着せたりしているうちに終わってしまった感じがあったんで、あまり覚えてないんです、実は。で、今回の上映、拍手の長さがどうこうとかっていうのは実はそんなに本質的なことではないと自分では思ってるんですけど、もちろん長いと宣伝に使えるので長いほうがありがたいのはもちろんですが。 ただ、深夜の上映にもかかわらずとても熱い拍手が湧き起こったそのこと自体はとても前向きに受け止めましたし、やはり何より翌日からの取材に来られる各国の記者の方たちが使う言葉使いの中に、タッチっていう言葉とラブっていう言葉がすごく今回一番多かったかなと思うんですね。いろんな言葉でまず一言、感想を言ってから取材が始まるというケースがああいう場所ではだいたい基本なんですけれども、その最初にやはりそういう言葉が出てくるというのは、きちんと届いたなっていう、届いて取材の数がどんどん増えてくという状況だったので、これはいい手応えなんだなというのは翌日からかなり実感としては持ちました。 スポーツニッポン:それ以外、【****00:08:16】からは何か言葉はいただいて? 是枝:受賞後は会えてないので、まちで会ったときに評判いいみたいだねっていうようなやり取りをして一緒に写真を撮ったりはしたんですけど、それ以降はちょっと会えてないので。 司会:ありがとうございます。ほかは挙手のほどお願いいたします。じゃあそういたしましたらこちらの方。