カンヌ映画祭で最高賞 是枝監督が会見(全文1)タッチとラブの言葉に手応え
受賞して湧き上がってきた思いについて
時事通信:時事通信【コスゲ 00:02:42】です。どうぞお帰りなさい。 是枝:どうも。 時事通信:取ってからもう3日半ぐらいですか、たつんではないかなと思うんですけれども、取られてちょっと時間がたってまた今ちょっと実感が湧いてきたってお話あったんですけれども、そこは具体的にというかどういう思いがあらためて湧き上がってきたかって、そこを教えていただきたいんですが。 是枝:やっぱりこれだけの記者の方たちが集まっているということが、一番大きな賞なんだなというのはあらためて思いますし。実感ね。実感が今ちょっとずつですね。たぶんこれからだと思います。すみません。 時事通信:すみません、もう1ついいですか。 是枝:はい。 時事通信:これからいろいろキャンペーンで大変だっていうお話もあったんですけど、今お帰りになってまずうちに帰ったら何かやりたいことってありますか。キャンペーンとは別に。 是枝:うち帰って。今シャワー浴びたので、ちょっと一息ついたもんですから、LINEとメールが山のようにたまってしまって、まだありがとうの返信すらできていない方たちがたくさんいるもんですから、今年はずっと撮影していたので年賀状すら出せていないので、お礼ぐらいはちゃんとそれぞれの方たちに一言でもメッセージを返したいなと思います。 司会:ありがとうございます。続きましていかがでしょうか。挙手のほどお願いいたします。じゃあどうぞ、そちらの。
映画をたくさん撮っていても、自分はテレビの人間であるという意識は今も変わりないのか
記者:どうも、【チェリーという映画サイト 00:04:36】の【シモダ 00:04:37】と申します。よろしくお願いします。是枝監督20年以上映画を撮られてきていますが、キャリアの最初はドキュメンタリーだったということで、映画をたくさん撮られても自分はテレビの人間であるという意識を強く持ってこられた方だと思います。カンヌのパルムドールという映画の最高峰といっていい賞を取って、その意識に変化だったり揺らぎだったりはございましたでしょうか。 是枝:いや、それは変わらないですね。変わらない。とてもうれしいですけど、そんなに基本的にどうしても観察してしまうので、テレビディレクターのさがなもんですから、公式上映で拍手をいただいててスタンディングオベーション、でもなんとなくそろそろ終わらないとなんだこいつ、拍手がまだ欲しいのかって思ってそうな人がいないかって探しちゃうみたいな、そういう、あまり楽しめないところがあるんですよね。だからそれがいいんだか悪いんだかあれですけれども、そんなに根っこは変わりませんし、それが僕の強みでもあればもしかすると弱点かもしれませんけれども、基本的には今までと同じスタンスで映画と可能であればテレビにも関わっていこうと思っています。 司会:よろしいでしょうか。そういたしましたらほかの方。じゃあ。