【このニュースって何?】サントリーHD社長に創業家から → 社長ってどうやってなるの?
外国人社長も登場、増えるプロ経営者
カシオ計算機は、樫尾4兄弟といわれる樫尾家の4人の兄弟が1957年に創業し、以来ずっと樫尾家から社長が出ていました。しかし、2023年に樫尾家ではない専務が社長に昇格しました。 江戸時代創業の大手薬品メーカーの武田薬品工業は、武田家から社長が出ることが多かったのですが、2003年に社長を退任した武田国男氏を最後に武田家から社長は出ていません。今はフランス人のクリストフ・ウェバー氏が社長をつとめ、国際企業に脱皮しています。 ウェバー氏は、創業者一族ではなく武田の社員だったこともありません。第3のパターンのプロ経営者です。招かれて経営をし、業績を上げれば多額の報酬を得、業績が上がらなければ退任させられる仕事です。サントリーの新浪社長も三菱商事からローソンの社長になり、さらにサントリーの社長になったプロ経営者です。プロ経営者は最近増えています。業績がすべてになるためドライな決断ができる面があります。ただ、社員との人間関係が希薄なため、社員の士気が落ちる場合もあります。 ここまでおもに大企業の社長について書きましたが、最近は10代や20代で起業して社長になったという人がいます。そうした人が成功して会社を大きくし、2代目にバトンタッチをしようと思った時、三つのパターンのうちどれを選ぶのでしょうか。それとも四つ目のパターンが出現しているのでしょうか。遠い未来の社長像を見てみたい気がします。
一色清 ジャーナリスト