40代母子3人暮らし、38平米のマンションに「炊飯器」は不要。4つの鍋でじゅうぶん回せる
もたない暮らしを実践している人のなかで、「炊飯器を手放した」という声をよく聞きます。整理収納アドバイザーのNoyoさんも炊飯器なし歴10年。もたなくなってから感じた心の変化やメリットなどをくわしく伺いました。 【写真】持っている鍋はこの4つだけ!
壊れたことをきっかけに、鍋炊飯に移行
整理収納アドバイザーのNoyoさんが炊飯器を手放したのは、約10年前。ハワイに住んでいた頃のことでした。 「当時は国際結婚をしており、ハワイで暮らしていました。そこで使っていた炊飯器が突然壊れ、仕方がないから鍋でご飯を炊こうとなって、そのまま10年が経ったような感じです」 鍋にきり替えても特段不便を感じることなく、むしろ快適さを感じたというNoyoさん。 「炊飯器はスイッチを押すだけでいいのでたしかにラクですが、使った後のお手入れが大変。部品を外す、洗う、乾かす、部品を取りつけるという作業を、一旦やめてみるとその面倒さに改めて気づかされました」
パサパサに乾いたご飯を捨てる罪悪感も手放せた
お手入れの手間はもちろんですが、もう1点Noyoさんが感じているのはフードロスの量が減ったこと。 「以前は何時間も保温することがよくありました。今なら炊飯器の性能も上がっていてそんなことはないかもしれませんが、昔の炊飯器はご飯がパサパサになってしまう…。おいしくないので、捨てることもしばしば。鍋で炊くときは基本的に食べきるし、罪悪感をもつことがなくなったことは私にとってとても大きいです」
狭小マンションに炊飯器は不要。4つの鍋でじゅうぶん回せる
2019年に離婚し、日本に帰国したNoyoさんは現在2人のお子さんとマンション暮らし。 「38.08㎡、2DKの小さなマンションです。キッチンももちろん小さく、収納スペースはほとんどありません。炊飯器を置く場所もないので、鍋炊飯に慣れていてよかった! と思います」 シンク下には、ボウルなどと一緒に鍋が4つ収納されています。 Noyoさんが愛用しているのは、ストウブやル・クルーゼ。炊飯専用のストウブ ラ・ココット de GOHAN のほか、通常の鋳物ホーロー鍋も持っています。 「今は子どもにお弁当を持たせているので、朝夜と1日2回ご飯炊く生活。それでも、よりシンプルなお手入れと炊き立てご飯のおいしさのほうが勝っています」 炊飯器はほぼ炊飯専用となってしまいますが、鍋ならほかの用途に使えるのもいいところ。それを考えて、Noyoさんは4つのお鍋を持っています。 「炊飯のほか、煮物もカレーも煮込み料理もなんでもこれらのお鍋が活躍してくれています。お手入れもフタと本体を洗えばいいだけ。これからもわが家の暮らしには炊飯器はいらないと思っています」
佐藤望美