いすゞの2024年4~6月期決算、売上高減少も増益確保 円安や値上げ効果で
いすゞ自動車は7日、2024年4~6月期決算を発表した。販売台数の減少などで減収となったが、円安や値上げの浸透で増益を確保した。通期見通しは、LCV(ピックアップトラックなど)の台数減や資材費の高騰などを見込んで据え置いた。通期の販売見通しは、タイの市況回復が遅れると想定し、前回公表値から3万台減らして57万5千台とした。 CV(商用車)、LCVともに販売台数が前年同期実績を下回った。CVは同2%減の約7万台で、普通トラック(中・大型車)の販売が伸びた国内のほか、アジアやアフリカ、中南米などでも堅調だったが、全体では減少した。 LCVは同40%減の約5万6千台。主力市場のタイでは、ローン審査の厳格化などが続き、同81%減の7千台と大幅に落ち込んだ。輸出向けも同15%減の4万9千台だった。 営業利益では、値上げなどで120億円、為替変動で145億円の増益効果があった一方、売上変動などで130億円、資材費の変動が25億円の減益要因となった。 通期見通しは据え置いた。LCVは当初、年度後半からの徐々に回復することを想定していたが、さらに回復が遅れると見込む。