【特集】「今から心臓マッサージのやり方を言うので、やってください!」“命の最前線”「消防管制室」で奮闘する『通信指令員』 中には救急車の出動を断らなければいけない場面も…求められる“集中力”と“判断力” SOSに応える24時間に密着
(薮内さん) 「具合が悪いのは、どなたになりますか?」 -(通報者) -「奥さんが帰ってきたら、風呂場で倒れていて。恐らく亡くなっていると思うんですけど」 (薮内さん) 「倒れているのは、奥さん?」 -(通報者) -「ご主人です」 (薮内さん) 「顔面は浴槽の中に浸かっていますか?」 -(通報者) -「浴槽ではなく、外ですね。洗い場の所です」 (薮内さん) 「体を触ってみて、冷たくなったりしていますか?」 -(通報者) -「もう冷たいですね、体は」 (薮内さん) 「奥さんに代わっていただくことできますか?」 -(通報者) -「ちょっと待ってください。代われます?」 -(患者の妻) -「すみません」 (薮内さん) 「救急車を今、出発させています」 -(患者の妻) -「おっちゃん(夫)冷たいねんで、もう!」 (薮内さん) 「もしもし、奥さん落ち着いて。お話を聞かせてください。何時ごろにお風呂に入られたか、わかります?」 -(患者の妻) -「私が家を出たのが6時」 (薮内さん) 「朝の6時?」 -(患者の妻) -「6時20分ぐらいに家を出たんです」 (薮内さん) 「じゃあ、その後やね?」
(消防司令長・池田浩之さん) 「消防生活の半分ぐらいを指令官として過ごされていますので、いろんなことを知っていますし、仕事面だけでなく、“ムードメーカー”といいますか雰囲気を良くしてくれる存在なので、非常に助かっています」
Q.この後は、どうされるんですか? (薮内さん) 「この後は仮眠をして、0時45分から4時まで、またここで勤務をして。仮眠時間帯に大きな災害がなかったら、その状態で。あったら、大きな音が鳴って起こされて、駆けつけて、やります」
緊張感と集中力が求められる生活も、まもなく終わり。薮内さんは、あと半月ほどで定年退職することが決まっているのです。 木工細工が趣味の薮内さんには、定年後にやりたいことが―。
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