ボルボ? スカニア? 最も安全なトラックは!? ユーロNCAPによる史上初の大型トラック安全性評価「トラック・セーフ」プログラム(後編)
ルノー・トラックス「T」
評価:★★★★☆ (4つ星) シティ・セーフ:非認定 安全運転:72% 衝突回避:70% レスキュー:80% ユーロNCAPのコメント: ルノー・トラックスの「T」は4つ星という素晴らしい評価となった。大部分が標準搭載となるADAS機能の品質が高く、安全運転と衝突回避のバランスが取れている。直接視界が優れているわけではないが、CMSがもたらす間接視界により安全運転スコアが向上している。対自転車用の機能も高スコアに貢献している。直接視界を考えると、市街地よりハイウェイ向けの車両といえる。
スカニア「R」シリーズ
評価:★★★☆☆ (3つ星) シティ・セーフ:非認定 安全運転:64% 衝突回避:62% レスキュー:80% ユーロNCAPのコメント: スカニアのRシリーズではユーロNCAPが評価の対象とするほぼ全てのドライバー支援機能が利用可能で、有効に機能している。しかしながら、その多くはコストのかかるオプションだ。視界は優れているが、CMSが利用できず従来型のミラーに限られる。ADASのパフォーマンスもほとんどの領域で良好だが、交通弱者を保護する一部の機能が欠けている。適切なオプションを選択することで、ハイウェイでの運用に適したものとなる。
スカニア「G」シリーズ
評価:★★★★☆ (4つ星) シティ・セーフ:認定 安全運転:71% 衝突回避:62% レスキュー:80% ユーロNCAPのコメント: スカニアのGシリーズは、Rシリーズよりキャブが低く、優れた視界をもたらしている。安全運転と衝突回避のバランスが取れたアプローチにより堅実なパフォーマンスを発揮している。Rシリーズと同様、有効な機能がオプションであることは残念だ。キャブマウントの低さにより直接視界は改善しているが、CMSの欠如は減点となる。交通弱者用のAEBとの組み合わせはシティ・セーフに認定できる。全体的には、適切なオプションを選択することで、様々な環境で安全な選択肢となる。