RMN編集長の新譜レビュー【NICO/Leola/DIZZY MIZZ LIZZY】
「THE PAGE」に北海道の地域ニュースを寄稿している筆者ですが、もとはといえば札幌発信の音楽WEBマガジンを主宰しています。そこで今回は、おすすめの新譜のレビューをお送りしたいと思います。テーマは「信頼・虹・前進」です。(橋場了吾/REAL MUSIC NAKED)
「信じること」を歌いたくて書き上げた『ストラト』
まずは、5月3日リリースのNICO Touches the Walls(以下NICO)のシングル『ストラト』。最新アルバム『勇気も愛もないなんて』がリリースされてから2か月も経たずして「新曲」がリリースされます。 作詞・作曲を担当している光村龍哉さんが伝えたかったことは「信頼」。歌詞には何度も「信じる」という言葉が出てきます。その「信じる」を英語に直すと「トラスト」で、そのアナグラムが「ストラト」。もともとテレキャスター(ギターの種類です)を使っていた光村さんは、最近はストラトキャスター(同じくギターの種類です)を弾き倒しているそう。 またNICOのシングルといえば、女性アーティスト縛りのカバー曲ですが、今回はなんと美空ひばりさんの「お嬢さんとこいさん」をセレクト。「5月6日に大阪城ホールでライブがあるので、どうしても大阪弁の曲にしたかったんです」(光村さん)とのことで、初めてメンバー4人がリードヴォーカルを取る新たな試みにも挑戦しています。
太陽の如く聞き手を照らし出す歌声が作り出した『Rainbow』
次にご紹介するのが、オーガニックサウンドとサーフミュージックを融合させた「ビーチミュージック」を標榜しているニューカマー・Leolaさん。ハワイの言葉で「太陽の声」を意味する「Leo」(声)「La」(太陽)の組み合わせをアーティストネームに選び、4月27日にシングル『Rainbow』でメジャーデビューを果たします。 アコースティックギターを片手に歌う「ギター女子」が日本の音楽シーンを席巻していますが、その中でも「耳なじみの良さ」に一番の主眼を置いて制作された楽曲は、懐かしさと新しさが同居しているもの。 歌詞も手掛けるLeolaさんは「初めて多くの皆さんに届ける作品……絶対に妥協したくなかったので、自分のメッセージがちゃんと伝わるように、凄い時間をかけて何回も練り直しました」とデビュー曲に賭ける思いを語っています。 音楽に対するひたむきな姿勢と、まさに太陽の如くリスナーを明るく照らしてくれる歌声が、2016年の音楽シーンの中で一際眩しい輝きを放つ予感大です。