SMAPからオートーレーサーへ…輝き続ける森且行を想う人々が伝えたい、50歳を迎えた彼の魅力
フィガロジャポン編集長・森田聖美が感じた森且行さんの魅力。
穂坂監督や、お兄さま(久典さん)のように、ずっと近くで森且行さんを見守ってきたわけではない、インタビュー時に突然お会いした私がコメントを述べるのは、おかしな話かもしれません。ただ、現場の担当編集者とインタビューを終えてごはんを食べていた時に話していたんです。「あんな悲劇に見舞われても、限りなく前向きに明るく生きられるって、どんなパワフルな人間性なんだろう」と。森さんはもともと日本のトップアイドル。個人的には「胸騒ぎを頼むよ」の際の森さんのダンスが好きで、エレガンスを感じていましたし、長い手足を生かしてとても美しい所作で踊られる姿に運動能力の高さを感じていました。エレガントなパフォーマンスと、人々を楽しませるエンターテイナーとして在りようがインタビュー時にも発揮されていて、輝いていました。ただし、それが作り上げられた感じがなく、自身が選び取った人生と、自身に与えられた運命をまんま受け止めて、そのうえで好きなことのために、視線を真っすぐに前向きに生きていると感じたのです。その生き方に真摯なエネルギーを感じました。人が自分自身を「幸せ」と考えるかどうかは状況やデータではなく、「その人自身の心の風景」であるということを、森且行さんを目の前にして感じました。
“28年分の僕の生きざまを見て、何かを感じてもらえたらうれしいです。 いつも応援してくれて、本当にありがとう。感謝しかないです”
映画『オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版』
トップアイドルから夢だったオートレーサーへ──。日本中の注目を集めた電撃の転向から28年。ヘルメットの下に隠されていた森且行のオートレーサーとしての生きざまを追ったドキュメンタリー。
森且行/Katsuyuki Mori
1974年生まれ、東京都出身。川口オートレース所属。アイドルグループ、SMAPのメンバーとして活動し、96年にオートレーサーへと転身。97年のデビュー戦で勝利し、着実にグレードレースを制覇。2020年11月にはSG日本選手権で優勝し、悲願の日本一を達成する。
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