巨人に夏男は現れるのか【川口和久のスクリューボール】
若手の失速は必然?
投壊が続く巨人。原監督がどう巻き返していくかに注目
まず鳥取の農業ルーキー・川口からの報告。田植えを前に、先日もトラクターで田んぼを鋤(す)いてきた。まだまだ、準備段階だけど、農業を勉強するなかで、感覚も少し変わってきた。野菜を見ても、「あ、この時期だから温室栽培だな」とか「これは露地ものか。形は悪いが瑞々しいな」とか思うようになってきたんだ。 考えてみると、春先に一軍に出始めた若手選手って、温室育ちみたいなところがある。結果を出していても、どこかひ弱な感じがあるというのかな。最近はファームの練習環境も素晴らしいし、俺らの時代みたいに鬼軍曹がいるわけでもない。まだプロの厳しさを分かっていない中で伸び伸びやっているが、対戦が一回りして相手が自分の情報を入手し弱点を攻められるようになったり、試合を重ね、暑い夏場になってバテると、途端に壁にぶつかったりする。もちろん、一部のスター選手を除けば、それは誰もが通る道だ。何度か痛い目を見て、暑い夏を乗り越え、枯れることなく、露地ものの味の深みを手に入れてほしい。 以前も書いたが、開幕前、巨人・原辰徳監督が「今年は厳しい年になる」と言っていた。それなりに親しい俺の目からすると、「これは本音だな」と思う顔だった。 不安は・・・
本文:1,348文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
週刊ベースボール