究極の4気筒250ccエンジンを積むスタイリッシュモデル、バンディット250V
最も進化した250ccエンジンを唯一搭載した名車
超高回転化を突き進んだ250ccのDOHC4気筒エンジンは、どうしても低速でのトルクが不足する。このVCエンジンはその弱点を補い、低中回転域での力強さと高回転でのパワーフィーリングを両立させることに成功している。しかし、2000年台に入る頃にはバイク人気が低下してしまい、バンディット250Vも2000年に生産終了となった。そして、250ccカテゴリーの縮小と共に、この250ccのVCエンジンは消え、バンディット250Vにしか搭載されることはなかったのである。ただ、各メーカーが技術を競ったDOHC4バルブ4気筒250ccエンジンの中で、最も進化したエンジンであったことは間違いなく、唯一そのエンジンを搭載するバンディット250Vはその価値を見直されるべき名車と言えるだろう。
1997年型バンディット250V主要諸元
・全長×全幅×全高:2050×730×1055mm ・ホイールベース:1415mm ・シート高:745mm ・車重:146kg(乾燥) ・エンジン:水冷4ストローク並列4筒DOHC4バルブ 248cc ・最高出力:40PS/14000rpm ・最大トルク:2.5㎏f・m/10000rpm ・燃料タンク容量:15L ・変速機:6段リターン ・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク ・タイヤ:F=110/70R17、R=150/60R17 ・価格:53万8000円(税抜当時価格)
後藤秀之