“学童のよっちゃん”がパリへ…義足のスプリンター・大島健吾 新たな武器で再びパラリンピックメダルに挑む
パリパラリンピックの陸上に、愛知県瀬戸市出身の大島健吾選手が出場している。9月2日に行われた男子100メートルは予選で敗退したが、7日夜の男子200メートル予選(決勝は8日未明)にも出場する。3年前の東京パラではリレーで銅メダルを獲得したが、パリでのメダルを目指し、「武器」となる義足の改良をギリギリのタイミングまで続けてきた。 【動画で見る】“学童のよっちゃん”がパリへ…義足のスプリンター・大島健吾 新たな武器で再びパラリンピックメダルに挑む
■東京パラではリレーで銅…「義足のスプリンター」大島健吾
8月16日、瀬戸市の学童保育で行われた“夏祭り”に大島健吾選手の姿があった。
大学時代からここでアルバイトをしていて、「よっちゃん」の愛称で親しまれている。パリパラリンピックを前に、子供たちから「もぐらたたき」で手荒い激励を受けていた。
アジア最速の「義足のスプリンター」。大島選手は2000年元日、三つ子の長男として生まれた。
生まれた時から、左足は足首から先がなかった。
運命を変えたのが、競技用義足との出会いだ。高校卒業後に本格的に陸上を始め、わずか3年半で東京パラリンピックに出場し、リレーでは銅メダルを獲得した。
この時は、銅メダルを学童保育に持ち帰り、子供たちの首にかけて回った。
■パリへ向け義足の改良に取り組むもタイムに結びつかず…
大島健吾選手: 「人間の限界プラス、道具のアシストもあるので、もっと義足が進化していったりとか、使いこなす技術が進化していったらどんどん速くなっていって、『義足だからこんなに速く走れるんだな』っていうようなスポーツになってほしいと思っていて。自分もそういうような選手になりたいと思っている」 東京からパリへ向けて、大島選手は義足のさらなる改良に取り組んだ。
海外選手を真似て、よりバネを大きくし、スピードアップを図ろうとしていた。
大島健吾: 「今回のこの義足は、進むバネがついているイメージが強い」 2023年4月の日本パラ陸上には新しい義足で臨んだが、記録は自己ベストに遠く及ばない11秒67で、2着に終わった。
義足を作っても作っても、タイムに結びつかず、原点に帰ろうと昔の義足を試してみるが感覚の違いから、歩くこともままならない。