あまりの惨敗で「逆に退陣できない」異常事態…死に体となった石破首相「ネクスト総理」が動きだすタイミング
進むも地獄、退くも地獄
その後の総裁選で勝利した後任の岸田文雄首相はすぐに衆院を解散。公示前議席を下回ったが、「絶対安定多数」(261議席)を単独で確保した。 石破内閣の支持率は総選挙後も下落が続いており、このまま行けば「予算案の採決時には支持率は1割台もあり得る」(自民党中堅)との見方が広がる。そうなれば、参院選や都議選は石破氏の下では戦えないと「石破おろし」が本格化するはずだ。公明党も衆院選で代表だった石井啓一氏が落選し、さらに自民党の巻き添えを食らうのは許されないと退陣を迫る可能性は高いだろう。 ひとまずは首相続投が決まった石破氏だが、今の状況は「進むも地獄、退くも地獄」といった状態にある。野党による不信任案可決が先か、それとも「石破おろし」が先か。国際情勢がめまぐるしく変わり、物価高に国民生活が脅かされる中、レームダック化した石破政権が大胆な戦略や方策を描けないのは間違いなさそうだ。
佐藤健太