60代・宮崎美子さんの元気な秘訣。毎日欠かさずやっている「朝」の習慣
責任を感じながらも楽しんで演じた
宮崎さんが朗読したのは、Amazonが運営するオーディオブック(Audible)の『またうど』という作品。これまでさまざまな賞を受賞されている作家・村木嵐さんが書き下ろした新作小説です。本作の舞台は、江戸時代。時代小説ともあって、「イントネーションや漢字の読み方などわからないことも多く、苦労の連続だった」と振り返り、こうつづけます。 「朗読だと、一語一句真剣に味わいながら読みますよね。作家さんが自分で物語を編み出し、一つ一つ言葉を選び、それを組み合わせて人の気持ちを動かす。こんなにすてきなものをつくり上げることなんて、私にはできないですから。そこに書かれた言葉を音にする責任をすごく感じながらも、楽しんでやらせていただきました。声で読むことによって、新しい発見もあって、何十倍も味わえたと思います」 読書好きとしても知られている宮崎さんですが、これまで「聴く読書」は未体験だったそう。 「目で見るだけと耳で聞くのとでは、膨らみが違う気がします。聞いてくださる方もそうだといいなと思うし、なるべく私の声が邪魔しないようにしたつもりですが、ついつい気持ちが入っちゃって余計なことをしてるかもしれないです(笑)」
年齢を重ねても「素直」な気持ちをもっていたい
仕事やプライベート、さまざまなことに挑戦し続けることで、毎日をごきげんに過ごしている宮崎さん。今後はどんな70代、80代を目指しているのでしょうか。 「まだやったことがないこと、これからだってきっとありますよね。Audibleだって、そんなに前からあるものじゃないでしょ。この先だって、次々新しい楽しみや挑戦しがいのあることが出てくる。そこに巡り会えると思っています。魅力的なこととの出合いを維持できれば、チャレンジはまだまだできるはずですよね」 さらに、「仕事を通じて人と会い、世代を超えて新しい話題を知るのが楽しい」と話します。 「現場に行って、いろんな方と会ってお話できるのが、私にとってはいちばんの楽しみかもしれません。今若い人たちの中ではなにが流行ってるのかとか、どんなアニメを見ているのかとか。そういうのって聞いているだけですごく刺激になる。これからもお仕事をしていきたいのは、人と会うためかもしれないですね」 柔軟な姿勢と素直な気持ちを大切にする。それこそが、年齢を重ねても輝きつづけられる秘訣なのでしょうか。 「どうでしょう。でも、まだやってないことっていっぱいあるんだもの。それと、あんまり周りから言ってもらえなくなるでしょ。若い人には遠慮もあるだろうし。だから、言ってもらえる場はとっても大切。そうじゃないと自分では気づけない。 受け入れられないような人にはなりたくないというか。ガンコなお年寄りは少し敬遠されますよね。素直でいれば、新しいことも知ることができるし、自分でも気づいていない自分の中の新しいなにかと出合えるかもしれないとも思います」 好奇心いっぱいでポジティブオーラ全開の宮崎さんに、こちらまで明るく元気な気持ちになりました。秋からは朝の連続テレビ小説で主人公のおばあちゃん役として出演予定。これからも目が離せそうにありません。 <作品情報> タイトル:『またうど』 著者:村木嵐 ナレーター:宮崎美子 配信日:2024年9月19日 衣装クレジット:ブローチ ¥88000、イヤリング ¥330000、リング ¥495000(すべてアジュテ ア ケイ)
ESSEonline編集部