スマホ “OS戦争“ どちらが強い?
グローバルなシェアはアンドロイドが強い?
ついにNTTドコモからのiPhoneの販売が開始され、国内における”スマホOS戦争”は、iOSが優勢になってきました。ソフトバンク、KDDIの2社が取り扱っていた時点で、国内市場においては約50%のシェアを占めていましたが、今後、さらにシェアを拡大していくことが予想されます。 それでは、世界的な視点で考えると、iOSとアンドロイド、どちらが強いのでしょうか? また、"2強"を脅かす存在は現れるのでしょうか? 三菱UFJリサーチ&コンサルティングのグローバルコンサルティング部に所属する澤村隆之氏、島村哲生氏に解説してもらいました。 ――そもそも現時点で、iOSとアンドロイド、機能に差はあるのでしょうか 「機能の差はほとんどありません。アプリがそれぞれのOSに対応してきて、それぞれでクオリティが高くなってきています。どちらのOSで動かしても違和感なく使えるようになっています。違いがあるとすれば、iOSのSiriなど独自開発の機能が違うものくらいでしょう」(島村氏) ――日本においては、NTTドコモの参入でiOSが優勢になるのでは? 「日本では間違いなくiOSのシェアが拡大していくでしょう。今までドコモユーザーで、iPhoneに乗り変えたくて我慢していたユーザーがアンドロイドからiOSへ乗り替えたりすると思います。ただ、OSうんぬんの話ではなく、iPhoneというデバイスを持ちたいから乗り替える、ということになります。iPhone好き、アップル好きという方は多いと思いますので」(島村氏) ――世界的に見てもiOSのほうが強いのでしょうか? 「世界的な視点でいえば、アンドロイドが圧倒的に強いです。特に新興国においては、アンドロイドの端末のほうが、ハイスペックからそうでないものまで幅広く取りそろえているので、富裕者層でない場合は、アンドロイドを選ぶケースのほうが多いです。インドネシアのような新興国においては、iPhoneは憧れであって、ステータスシンボル。「今度買うならiPhoneにしたい」という人は多いですが、新興国での「今度買う」は、日本のように2年に一度、買い換えるようなスパンではなく、もっと長い。「いつかはiPhoneを持ちたい」という憧れに近い感覚になります」(澤村氏) 「インドネシアでは、ネクシアンというiPhoneに見た目は似ているスマートフォンの人気があります。それは、安い価格で手に入れることができるからで、インドネシアのような新興国では、まだまだアンドロイドより少し高めのiPhoneには、簡単に手を出せない、という層がほとんど。そういう意味で、シェアは圧倒的にアンドロイドが取っています」(島村氏)