10月10日はお好み焼きの日!大阪と広島のいいとこどり?「名古屋式お好み焼き」を徹底調査!
10月10日は、鉄板の上で焼くときの美味しそうな音「ジュージュー」という語呂合わせから「お好み焼きの日」に制定されました。実はお好み焼きにも名古屋ならではのものがあることをご存じでしょうか。今回は「名古屋式お好み焼き」について徹底調査していきます。
名古屋式お好み焼きは、なぜアルミシートに包まれているのか。
紙とアルミシートでコンパクトに包まれ、二つ折りにされたお好み焼き。片手に収まるサイズなのに一つで十分お腹が満たされる。愛知県に住む人なら食べたことがある人も多いのではないでしょうか。 実は名古屋で初めてアルミシートでお好み焼きを包んだのは、西区円頓寺商店街にある「お好み焼 甘太郎本舗」と言われています。円頓寺商店街では毎年7月後半に「円頓寺七夕まつり」が開催され多くの人で賑わいます。たくさんの人が甘太郎にも来店する中で、1980年頃、店主である鈴木延久氏の母・多美子氏が、当時普及してきたハンバーガーのように紙で包んで食べられるようにすれば食べ歩きしやすいのではないか、とアルミシートで包んで販売したのが始まりとされています。 以降、町の持ち帰りのお好み焼きを提供するお店やスーパーでも定着していったということですね。そしてこのアルミシート。なんとお好み焼きを包む専用のものとして作られているのです。お好み焼 甘太郎本舗で使用しているアルミシートを生産するのは、名古屋市西区に本社を構える折兼ホールディングス。主に食品包装資材などを製造する会社です。 お好み焼き専用のアルミシートは、スーパーなどで市販されているものと比べて厚さが半分ほど。柔らかくて安いのが特徴。愛知県の人の購入が圧倒的だそう。 持ち帰り用のプラスチック容器よりも安く購入できるため、お好み焼きをできるだけ安く販売したい飲食店にとって、アルミシートは経済的にも理にかなった選択だったと言えます。
「名古屋式お好み焼き」は大阪と広島のお好み焼きのいいとこどり!?
お好み焼きには大きく分けて2種類が存在します。 生地と具材を混ぜ合わせて分厚く焼くことでもっちりとした食感が生まれる、関西で多く提供される「混ぜ焼き」。鉄板に薄く生地を伸ばし、その上に野菜やそばなどの具材を重ねて焼く、ボリュームのある広島の「重ね焼き」。それぞれ特徴があるのですが、名古屋式お好み焼きはどうなのか。名古屋式の場合、広島の重ね焼きのように鉄板に生地を広げて焼くのですが、生地は薄く伸ばさずに野菜や肉・卵などの具材を乗せていく。 さらにそれを二つ折りにすることで、広島風のようにボリュームが出る上に、関西風のようなもっちりとした食感も生まれる。まさに広島風と関西風のいいとこどりと言っても過言ではありません。