今週は、勝手にそうらそうよ的阪神Aクラス入りへの3つの条件を提案するよ。これで夏の反撃とせよ!【岡田彰布のそらそうよ】
近本はいつでも打てる雰囲気が漂っている
佐藤輝は、四番としてそこそこの活躍はしていると思うよ。でも物足りなさも感じる。夏は佐藤輝の爆発で勝ったという試合が多くなれば、チームの雰囲気はさらに上がるんやけどな[写真=松村真行]
打者の好調期間って、どれくらい? とよく聞かれる。現役時代、コーチ、監督時代の肌感覚として、オレは「1カ月ちょっと」と答えている。いい状態、結果を続けて出せる期間って、そう長くはない。 それほどバッティングはデリケートなもので、常に「波」と背中合わせ。崩れるときも簡単に訪れるのだ。深みにはまると、なかなか抜け出せないし、底の状態が長くなる。極端な表現になるが、打撃は日々、変化する。 そんな中、1カ月以上、毎試合ヒットを打ち続けるというのは、ホンマ、すごいことなんよね。今回、阪神の近本(近本光司)が連続試合安打を続けた。スタートは5月28日(ロッテ戦=ZOZOマリン)から。そして7月6日の広島戦(甲子園)。苦手の床田(床田寛樹)からヒットを放ち、ついに大台「30試合」に到達した。これは阪神のチーム記録に並ぶもので、目指すは日本記録の「33試合」。1979年に広島時代の高橋慶彦さんが打ち立てたもので、ターゲットは目の前になっていた。 1カ月以上、安打を打ち続ける男。いまの近本にはいつでもヒットなら打てるという空気が漂っている。常に自分の形で勝負できている。相手投手に崩されることなく、自分のポイントで打てているのが分かる。ミート力は抜群だし、変化球への対応も簡単にできる。さすがヒットメーカーだ。しかし、7月7日の広島戦(甲子園)では先発のアンダーソンと抑えの栗林(栗林良吏)に抑えられて記録がストップ。でもたいしたもんよ。 何といっても43年も前の記録よ。その間、何人ものヒットメーカー、安打製造機が挑戦してきたが・・・
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週刊ベースボール