虎のソナタ おみくじの結果も〝自在〟のスーパースターへ タテジマ時代・新庄のように伊原も近い将来…
「一年の計は元旦にあり」-。 戦国時代の名将・毛利元就が息子に送った手紙の一節とも言われ、物事は最初が肝心で、何事も計画を立てて行いましょう、という意味。今の時代でもよく使われる。そして、お正月に「一年の計」の指針にしたいから、初詣でおみくじを引く人の、何と多いことか。 2025年初出社だった当番デスク・阿部祐亮も自宅近くの「了徳院」という霊験あらたかな寺院で健康と幸せを祈って、おみくじを引いた。 「これが大吉でして。良いことばかり書いてありました。何事も目上の人に相談しろと書いてあったので、局長や部長の指示にはすべて従おうと思っています」 この男、何が何でも出世したいわけだ。 「しかも、3つの願い事が、すべてかなうというんですよ」 3つの願い事? 大人気アニメ「ドラゴンボール」に登場する神龍(シェンロン)は、ドラゴンボールを7個集めると「どんな願いも3つかなえてやろう」と言っていたっけ。 「でも、3つしかかなわないと考えたら、少し考えてしまいますよね」 3つで十分、満足しそうなものだが、人間とは強欲な生き物だ。 「阪神優勝は、別の人が願いそうなので、ボクはそれ以外でお願いしようと思っています」 100円のおみくじでこれだけ楽しめたら、幸せだ。 そのおみくじを「大吉」が出るまで引くと公言していたのが、ドラフト1位ルーキー、伊原陵人投手(NTT西日本)。このぐらい人間味あふれると、逆に神様も味方してくれるのだろう。すごい発想だ。 おみくじで思い出すのは、タテジマの選手時代の新庄剛志(現日本ハム監督)。開幕直前におみくじを引いて、その番号を伝えたら、かわいい巫女(みこ)さんが「あの~、もう一度、引き直してみてはどうでしょうか?」とまさかの〝アドバイス〟。素直に従った新庄さん、「やった~、大吉!」と大喜びして、周囲のトラ番に見せまくっていた。 ということは…。最初のおみくじは「凶」だったのか?! 確認したが、巫女さんから明確な返答はなし。ただ、「熱烈な新庄ファン」ということだけは教えてもらった。スーパースターは、すべてを味方に引き入れて、おみくじの結果すらも思い通りにすることを知った〝事件〟だった。 伊原投手も近い将来、このぐらいのスーパースターを目指しましょう。