【ソフトバンク】巨人にFA移籍した甲斐拓也の穴埋め 王会長が「楽しみ」と語る捕手起用とは
大きすぎる穴をいかに埋めるか。ソフトバンクの王貞治球団会長(84)が仕事始めとなった6日に甲斐拓也捕手(32)の巨人移籍に伴う大幅な戦力ダウンを認めつつ、小久保裕紀監督(53)の捕手起用に大きな期待を寄せた。 熟考の末にFA移籍を選択した功労者・甲斐について、王会長は開口一番「(チームにとって長年)彼の存在は大きかった。彼と同じようにというのはなかなか難しい」と率直な思いを明かした。投手から全幅の信頼を寄せられる圧倒的な守備力を誇り、日本代表にまで駆け上がった「扇の要」の流出。想定していてもいざ現実となれば、その穴の大きさを改めて痛感させられるのは王会長も同じだった。 リーグ連覇がかかる2025年。甲斐が担った司令塔のポジションを海野、谷川原ら若い捕手たちが競い合って埋めていく。「ホームを守るキャッチャーが自分の力を最大限出してくれれば、それでいい」と語った王会長。捕手は経験がものを言うポジションだ。甲斐が抜けたことで若手の出場機会は必然的に増える。痛手もポジティブに捉え、経験を積みながら現れる「近未来の正捕手」の台頭を願った。 チームに大きな変化が生まれる新シーズンとなるが、ホークスには常勝が宿命づけられている。王会長は勝つ確率を上げる捕手の併用を求めた。「あとは監督がその時その時の対戦相手によってどういうふうに捕手を使うのか。私もそこは楽しみにしている」。難題であることは百も承知だ。その上で連覇、日本一奪還に並々ならぬ思いを抱く小久保監督の用兵、勝負勘に期待をかけた。 「気持ち新たに、今年は今年の戦い方をする。(春季)キャンプで戦力をしっかり把握した上で『令和7年型の戦い方』をしてほしい」(王会長)。本当に強い組織であることを証明する戦いが始まる。
東スポWEB