喜界島のサンゴ留学生が発表 ジオパーク全国大会に初参加 青森県むつ市
全国のジオパーク関係者や学生が集まり、各地の貴重な地形や地質の魅力を発信する「第14回日本ジオパーク全国大会下北大会」(同実行委員会主催)が8月30日から9月1日までの3日間、青森県むつ市を主会場にあった。鹿児島県喜界町からは町独自の離島留学制度「サンゴ留学」で県立喜界高校に通う高校生3人が初参加し、研究成果を発表。県外の中高生らと共に開催地青森のジオサイトも巡り、知見と交流を深めた。 地形や地質から地域の成り立ちを学び、保全や活用につなげていく「ジオパーク」。喜界町は日本ジオパーク認定に向け、2025年4月の認定申請を目指している。サンゴ留学は島外出身の高校生が寮生活を送りながら喜界高校に通い、現役の研究者と共に喜界島サンゴ礁科学研究所で研究活動も行う離島留学制度。2023年4月に1期生6人が入学し、現在は12人が在籍する。 大会に参加したのは喜界高2年生の井祇鳳さん、大森彩音さん、樋口美憂さんの3人。口頭発表では同留学制度の仕組みを紹介し、ポスター発表では島のサンゴの特性など各自のテーマに基づく研究成果を発信。「なぜ喜界島での研究の道を選んだのか」など来場者の質問にも応じた。 参加後、井さんは「普段、島では出会えない人と島のことを話すことができてよかった」、大森さんは「自分の研究テーマに興味を持ってもらえたこと、(他の参加者が)喜界島について知ろうとしてくれたことがうれしく、やりがいを感じた」、樋口さんは「喜界島にしかない誇るべきものがあることに気付いた。多くの方の耳に入るよう発信していきたい」とそれぞれ振り返った。3人の発表ポスターは喜界高校の正面玄関に掲示している。