日本人GKとして初のスペイン挑戦 フットサル日本女子代表・須藤優理亜の覚悟「W杯でいい成績を残すために」【緊急インタビュー】
ユース五輪の銀メダルが分岐点に
──須藤選手がGKを始めたきっかけは? 小学校2年生からサッカーを始めて、キーパーをやりました。初めてゴールを前に立った時に、以前、バレーボールをやっていたこともあって顔の目の前に飛んで来たボールを怖がらなかったことが良かったみたいです。監督に「お前はキーパーだ」と指名されて、嫌とも言えずにそれからずっとキーパーをやってきました。やりたくて始めたわけではありません(笑)。 ──それでも続けてきたのですね。 高校時代にサッカーとフットサルの両方をやっていた時に、少しフットサルをやめた時がありました。でも、みんなとフットサルをしていることが楽しかったから、親にお願いしてもう1回やりました。みんなといる時間が好きで、毎日が楽しくて続けていただけだったのに、なぜかここまできちゃいましたね。 ──高校3年生の時には、ユースオリンピックにも選ばれました。 それまでは楽しさだけでボールを蹴っていましたが、ユースオリンピックがきっかけでフットサルを真剣にやろうと思うようになりました。当時は代表になる意味も、監督やスタッフの名前も誰一人わからなくて、その時に監督だった木暮(賢一郎)さんの名前の検索から始まりました(苦笑)。あとは楽しんでいたら訳もわからず2位になってしまって、その時に「これ、真剣にやったらおもしろいかもな」と思ったんです。「日本代表」として世界で銀メダルを取れた経験は大きかったと思います。 ──それが今につながっているんですね。 今はワールドカップがあるので、そこに出たいという思いでやっています。競技を続ける上で、日本代表に入りたいという思いはその時から変わらずにもっています。 ──日本代表への思いが芽生えてから、競技面で意識していることはありますか? 食事には気を遣っています。キーパーにはどっしりと構えて止めるタイプもいますけど、自分は余計なものがなく軽いほうが跳べる感覚があります。だから基本的に質素なものしか食べません。普段はグルテンは取らず、お米も1グラム単位で測って、多くても150グラムに調整しています。油も使いません。一人で食べるご飯は、魚はなんでも食べますけど、お肉は牛の赤身か鳥だけ。ただ、友達とご飯に行く時は気にせずに食べますし、オフや試合の次の日はグルテンを解禁して好きなものを食べるといったメリハリはつけています。 ──すごく徹底していますね! ただ、3月にスペインに行った時は自分で調理ができずグルテンも油もたくさん取っていたので、帰ってきた時に体が大きくなってしまいました。「やばい、ユニフォームちょっと小さいかも」って(笑)。ホームゲームまでにどうやって戻すかをずっと考えていました。ちなみに移籍先では自炊ができるみたいなので、そこは心配していません。 ──須藤選手のなかで適性の感覚があるんですね。 そうですね。体重が減りすぎている時は調整します。絞りすぎた時は一時期、体脂肪7%までいきましたが、今はそれよりも5kgくらい増えています。でも体は重くないですし、練習で感覚をつかみながらやっています。試合で最高の状態にもっていけるように調整しています。